防犯ブログ
- 子どもの安全対策
2005年12月20日
学習塾の防犯対策
多くの子どもたちが集まる学習塾。京都 宇治市でのアルバイト講師による生徒殺害という痛ましい事故以外にも、わいせつ行為やセクハラ、生徒の荷物の窃盗、不審者の侵入、事務所への夜間侵入窃盗などの被害が発生しています。
学習塾は義務教育ではありませんが、多くの子どもが通っており、通塾時間が夜になるなど子どもの安全を考える上では学習塾に関しても、防犯対策が必要です。
何か事件があると、子ども達のこころは非常に傷つきます。今親だけでなく多くのこどもが「不安」を抱えています。この状態を一日も早く変えることが大切です。
大きくは、建物内への侵入者対策、通塾ルートの安全確保、子どもたちへの安全教育、講師・従業員の管理などがあります。
ハードとソフトの両面から「こどもの安全対策」を考えるとともに、できることから対応することをお勧めします。また、塾経営者、両親、学校、子ども、地域が連携して「犯罪の発生しにくい環境」を作っていくことが必要です。
宇治市での事件は、先の宇治小学校の事件後、地域での防犯活動や防犯パトロールなどが実施されていたにもかかわらず発生しました。学校の防犯対策だけでなく、学習塾の防犯対策も必要であり、塾の運営方法など問題が浮き彫りになりました。
犯罪が今、日本で多発している原因は多面的に考えて分析し、対策をとっていくことが必要です。
短極的に、「これを実施すれば守れる・犯罪がなくなる」といったものではないのです。
こころの問題を外して考えることはできないと思います。
「犯罪を起こしてはいけない」というこころの教育、「犯罪を許さないという意識、「自分の安全は自分で守る」ための自衛能力、「犯罪が発生しにくい環境づくり」・・・こうしたことを真剣に考え、取り組んでいくことが必要です。
学習塾の防犯対策
1不審者を建物内・教室内に入れない。
学習塾は、学校に比べて門扉や校庭などがなく、子どもの学習している教室が建物出入口付近にある構造となっています。従って、不審者を教室内に入れないためには建物に入らせないことが最も重要です。
�@生徒及び講師・従業員はIDカードを携帯し、ビルへの入退出管理システムと連動させることにより、不審者を建物内に入らせないことができます。
�A塾内外の死角に監視カメラを設置し、監視性を補完することをお勧めします。いたずらや事故などでカメラ電源を切られたり、コンセントが抜かれたりした場合にも、職員室にある画像録画装置からアラーム警告がでる仕様にします。
�B緊急時に事務室に助けを呼ぶ緊急通報システムを導入することをお勧めします。無線タイプのものを使用すると、教室・廊下どこにいても確実に助けを呼ぶことができます。
�C夜間の事務所・教室内への侵入窃盗対策として侵入検知センサー・威嚇ベルなどを設置することをお勧めします。個人情報の入ったパソコンの盗難や現金盗難が多いため対策が必要です。
2生徒の通塾路の安全確保する。
�@開始・終了時間の送迎バスの実施や保護者送迎などの促進
�A通塾ルート上の「子ども110番の家」など、緊急時の逃げ場所の確認・周知
�B防犯ブザー・ホイッスルなどの携帯徹底
�C生徒の入退室の情報を保護者の携帯電話にメールで知らせるシステムを導入
�D集団での帰宅促進により一人になる時間を減らす
�E寄り道の禁止
3.子どもへの安全教育の徹底
4.従業員・講師の管理
�@従業員・講師採用時の適正検査など人格面の重視しましょう。
�AIDカード携帯の徹底による身分確認を徹底しましょう。
�B子どもの安全対策・子どもへの接し方などの従業員・講師への教育を徹底しましょう。
�C教師と生徒が1対1になるのを避けましょう。やむを得ない場合には、教室のドアを開けっ放しにしておこなうよう徹底しましよう。
�D正社員や責任者が必ず塾開催時に常駐させるようにします。
�E監視カメラの導入による教室内での指導内容の把握し、指導することを推奨します。
�F生徒との面接の実施による講師・生徒間の人間関係など問題把握をしましょう。
5.不審者情報・事件情報の収集・提供
地域警察との連動による不審者情報・事件情報の収集と保護者への提供の実施による防犯意識の高揚を図りましょう。