防犯ブログ
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2006年01月07日
病院の防犯対策
仙台での新生児連れ去り事件が発生し、まだ発見されていない生後11日の乳児の安全を祈らずにはいられません。
調べて見ますと、10年前に千葉県で男児が連れ去られた事件を始め、5年前の1月には鳥取県米子市の病院から生後間もない女児が連れ去られる等同様の事件が数件発生しています。
しかしながら、今までの被害は容疑者が女性であり、今回のような病院への遺恨が原因と思われるような男性による犯行は初めてのケースです。
今回のような新生児の連れ去り被害以外にも、病院で発生している犯罪は多種にわたっています。
病院で発生した犯罪事例
◆パソコン盗難
患者の氏名、年齢、面談記録、病歴、検査結果、手術・治療方法など個人情報の入ったパソコンを盗まれる被害が全国で多発しており問題になっています。
◆向精神薬など薬物盗難
手術室や、薬剤保管室から盗難される被害が多発。その管理体制が問題になることもあります。盗まれた薬物を使っての二次被害も発生しています。
◆事務室内の現金盗難
病院内の事務室へ侵入し金庫内の現金盗難が多発しています。病院荒し専門の中国人窃盗団により 100件の被害が発生したこともあります。「病院は警備が手薄」と見られています。
◆診察終了後の押し込み強盗
駅前の医院が狙われ、診療時間間際や終了後に医師や助手・職員の手足を縛っての強盗事件が多発しています。
◆末期がん患者が病院内で同室患者と職員を殺傷
「助からない病気でやけになっていた。普段からベットをのぞかれていた」として同室の患者2名を殺害、看護婦1名負傷する事件が発生。
◆病院で治療中の組員を金属バットで殺人
人工透析で治療中の暴力団員が室内に入ってきた男に金属バットで殺害される事件。
◆看護人による薬物投入
介護人が患者に薬物投入する事件。
被害の多くは、誰でもが自由に出入りできる病院の特性に乗じた犯罪といえます。
防犯対策として
1)家族などの出入りのため無施錠になっている扉をやめ、診療時間以外は電気錠・インターホンにて確認後開錠する。カメラで画像を録画する。
2)薬物倉庫や手術室などの薬物管理の徹底を行う。入退出管理システムにて入居可能な職員だけが出入りするとともに、入退出履歴を記録する。入退出システムに連動しカメラで画像を録画する。
3)事務所内には侵入警戒システムを設置し、侵入者が夜間や休日などに事務所に侵入しようとするとナースセンターや警備室へ連絡する。事務室への扉は電気錠に変更する。
4)新生児室から廊下に続く入り口は全て常に施錠する。新生児室への入室鍵は担当職員など限定したものが保持する。
5)病院側スタッフは写真入りIDカードを胸につけ身分を明確に患者や家族に示す。
6)緊急時には非常用押しボタンを押すと、ナースセンター、警備室にも緊急をすぐに知らすことができるとともに、全職員に異常発生が通知されるシステムを導入する。
7)緊急時の対応マニュアルを作成し、強盗や不審者侵入、火災、地震などが発生した時点での対応方法を決めておく。