防犯ブログ
- 犯罪手口(寺社仏閣)
2006年01月25日
都内で仏像盗難が相次ぐ。
昨年度、滋賀県などで多発していた仏像盗難ですが、昨年11月から12月にかけて東京都内5寺院で7体の仏像盗難が相次いでいます。
・新井薬師「新井山梅照井院薬王寺」の「日光菩薩」「月光菩薩」 11月10日
・浅草寺の「裏観音」 11月18日
・普済寺の「開山門外可什和尚木像」の複製(重要文化財・約2千五百万円) 12月4日
・寛永寺の「衿羯羅童子(こんがらどうし)」「制叱迦童子(せいたかどうし)」の二木像 12月13日
・西徳寺の「親鸞聖人御木像」 12月22日
いずれも文化財などではありませんが、普済寺の「開山門外可什和尚木像」の複製のように、数千万円の価値がある仏像もありました。
警視庁は同一犯の可能性もあるとみて捜査していますが、売却された形跡はみられず、何のために盗まれたのか謎を呼んでいます。
警視庁は、
(1)参拝者に本堂が開放されている日中の犯行とみられる
(2)金品に手をつけず仏像だけを盗んでいる−ことから、同一犯の可能性がある
とみて捜査しているとのことです。
多くの人が、「重要文化財の仏像」が盗まれるとお考えだと思いますが、実際には今回のケースのように重要文化財に指定されていない仏像を狙っての盗難被害も多いのです。
なぜなら、重要文化財は写真も出回っており、売却時にすぐに足がつくため、何も記録のない仏像を狙っての犯行も多いのです。
今回は売却された形跡がなく「目利きでない収集家の犯行か」との見方も出てきているようですが、仏像専門に窃盗し海外等に販売するという窃盗団も存在しており、実際に盗まれた仏像が米国などに持ち込まれるケースも多いとのことです。
寺院は昼間は参拝者に開放していることが多く、充分に警備体制がしかれているとは言いかねない状況です。
放火や建物へのいたずら、賽銭泥棒などといった被害も多いため、監視カメラや放火対策としての炎センサーなどの設置をお勧めします。