防犯ブログ
- 犯罪手口
2006年01月27日
元留学生 中国人9人 強盗・窃盗で逮捕
東北や関東7都道府県で強盗や空き巣を繰り返していた中国人9人が逮捕されました。
9人は、元留学生などで、学業目的で来日していましたが、「留学先の大学やインターネットカフェで知り合った。盗んだ金品は学費や生活費に充てた」と供述しているといいます。
7都県で計約60件の強盗や窃盗を自供、被害は確認されているだけで現金や電化製品など計2050万円相当に上るとみられています。
・東京都北区のエステ店で、経営者の女性の手足を粘着テープで縛り現金約6万円とキャッシュカード1枚を強奪。北区内のコンビニ店内の現金自動預払機(ATM)で約145万円を引き出す。
中国人留学生が、集団で学費や生活費のために学校をやめ、アルバイトに明け暮れている・・という話を聞いたことがありますが、日本に留学できるのは、中国ではかなり豊かな層出身者が多いようです。
しかし、日本に来て最初に驚き、愕然とするのが、日本と中国の物価の差。
昼食代1000円に驚き、家賃3万円の古びた畳の一間の部屋に耐える必要があるのです。
ある留学生を扱ったTV番組で「自炊するため食材を購入しても、中国の32倍だ」と嘆いているシーンが紹介されていたそうですが、多くの留学生が複数のアルバイトをしてその合間に語学の勉強をするということも多いようです。
来日する中国人で、最も多いのは、就学ビザ、留学ビザによるものだそうです。就学ビザは、留学の前の段階で日本語学校などに通うためのもの。一年更新で最長二年。その間に留学試験にパスしないと、帰国するか不法滞在となります。
そういった中で、今回の留学生9人のように、当初の留学に燃えた気持ちが萎え、犯罪に走ったのではないかと推測されます。
海外留学は若い中国人にとって憧れとなっており、人気の1位が米国、2位が日本。しかし、米国入学の場合はTOFELに合格しないと資格が得られないことが大きい。日本の場合、経済的な条件をクリアすれば、今では保証人がいなくても就学ビザを取れるといった事情から、日本に来る留学生も非常に多いと聞きます。
日本語学校などでも、最初の説明時に日本での生活に最低どの程度のお金が毎月いるのか、といった経済・社会事情をきちんと説明し、認識していることと、経済的余裕が十分にあることを確認してから受け入れるなどをしていくことが必要ではないかと感じます。