防犯ブログ
- 泥棒小話
2006年02月17日
お人よしで、まぬけな泥棒の逸話
今日も幼稚園児が2名、送迎していた別の園児の母親に殺害されるという非常にショッキングな事件が発生しました。この事件は滋賀県の長浜市、田園風景の残っている地域で発生しており、「もはや何を信じていいのか」「日本はどうしたのだろう」と感じていらっしゃる方も多いと思います。
そんな現実ではありますが、ここで、ちょっと「ほっとする」というお話をあえてご紹介いたします。
泥棒はみんな憎むべき社会の敵だが、なかにはどうしても憎めない泥棒がいます。
古典落語に登場するこんな泥棒たち・・・。少々ご紹介しましよう。
『夏どろ』(上方では「打飼=うちかい=盗人」)の主人公は、貧乏な大工の家に泥棒に入ったものの、あまりの貧しさに同情して、逆に金をせびりとられる。
『釜(かま)どろ』の二人組は、石川五右衛門にあやかって豆腐屋から大釜を盗み出す。ところが、その中で居眠りをしていたじい様が目を覚まし、「ばあさん、水をくれ」と言ったからたまらない。その場に釜をほうり出して逃げてしまう。
『碁どろ』は泥棒というより囲碁ファンの熱中ぶりをテーマにした落語だが、ここにはザル碁を見るに見かねて「ああ、そこは継ぎの一手だ」などと口を出す碁好きの泥棒が出てくる。
現実には、このての“憎めない泥棒”はめったにいません。
「窃盗団」と数名のグループで犯行に及ぶ者たちは凶悪化しており、武器を所有し、ストップウオッチを持って5分間など短時間で犯行を終了させます。
もちろん数名の各々の役割も分業化されており、個人の職人技というよりは、グループの総合力で犯行を繰り返します。
でも中には、現実にも「ドジドロ」がいるもので、そんなどじな泥棒の逸話をご紹介しましよう。
どちらかというと、単独犯。
「空き巣」「忍び込み」といった自分の手口を継続して技に磨きをかけることに生きがいを感じている職人肌の泥棒。そんな中には、ジンクスを担いで毎回同じことを繰り返したり(それが他人からはおかしく感じられる)、人間味のある行動で結果捕まっている泥棒です。
■侵入した家のお風呂に必ず入る泥棒。
■侵入した家のトイレを必ずちょっと拝借。(運が付く?)
■忍び込みで侵入した家に、「こうしないと泥棒に入られる」と置き手紙をする「説教泥棒」。
■侵入した家で冷蔵庫の中の残り物で料理して捕まった泥棒。
■侵入した部屋に寝ていた赤ちゃんに泣かれてあやしていたために捕まった泥棒。
■侵入した家の高級酒に酔っ払ってのびてしまった泥棒。
■農協から米を盗んだまではよかったものの、その頃は俵であったため、隙間から米粒がこぼれ落ち、追跡された泥棒。
■コインランドリーで下着を盗んだ下着ドロ、洗濯物に水気が残っていて、持ち逃げる後にはしずくがポタポタ。まさに、足が付いてしまった泥棒。