防犯ブログ
- 犯罪手口
2006年03月29日
ATMスキミング 明細別口から行う。
碧海信用金庫(愛知県安城市)の同県内にある現金自動預払機(ATM)でスキミングしたキャッシュカード情報を使い、現金を引き出したとして窃盗容疑などで逮捕された韓国籍の容疑者(37)が「カードと明細票が別々の口から出るタイプのATMを中心にスキミングした」と供述していることが23日、愛知、岐阜両県警の調べで分かりました。
このタイプを狙った理由について同容疑者は「カードと明細票が同じ口から出るタイプでは明細票がスキミング装置に詰まり、利用者に発覚する恐れがあった。別口のタイプは発覚しにくいと思った」と説明しているということです。
昨年2月以降、愛知、岐阜両県の碧海信金と16銀行(岐阜市)のATM計6カ所で、キャッシュカードの挿入口に装置を設置してスキミングしたとみられます。
また、偽造ローンカードを使用して17人 3100万円を引き出したNTTデータの元社員が逮捕されています。
NTTデータ(東京都)の元社員は仙台銀行(仙台市)の業務処理を請け負っていたコンピューターセンターの運用責任者を2003年から務めていました。
昨秋以降、オリックスのローンカードを使って同行ATMを利用した408人の顧客のカード番号や暗証番号などの取引記録を入手。それを元に偽造カードを作製し、昨年10月と今年2月、ATMから現金を引き出しています。
被害は17人分の約3100万円に及ぶということです。
スキミング【skimming】とは
他人のクレジットカードやキャッシュカードの裏面にある磁気テープに記録されている各種データ(会員番号や口座番号など)を、スキマー(スキミングマシン)と呼ばれる、カード情報読み取り装置で盗み取る行為を指します。
抜き取られたカード情報は、情報の入っていないカードに書き込まれ、偽造クレジットカードや偽造キャッシュカードとして第三者に現金の引きおろしや高額商品の購入などに悪用されます。
クレジットカードやキャッシュカード自体の盗難と異なり、盗み取られるのはカード情報のみである為、カード所有者がスキミング被害にあっている気が付きにくいということが、発見を遅らせています。。
実際に気が付くのは、クレジットカードの利用明細書が来た時点であったり、銀行の通帳記入を行った時点です。
■クレジットカードの被害額
偽造カードによるクレジットカードの不正利用は、平成9年度は総被害額の約6.5%であったのに対して、平成16年度には、相被害額の56.7%にまで伸びてきています。
偽造被害の国内比率は、平成9年度は50.0%であったのが、被害額の増加に伴い、急増し、平成11年83.8%、平成14年86.9%と非常に高くなり、平成16年77.7%となっています。国内において容易にスキミングが行える様になってきた事実を示しています。
外国人犯罪の急増。平成16年の外国人犯罪検挙件数47,124件(16.0%増)その内、クレジットカードの偽造犯罪は平成15年より94件増え、252件になりました。