防犯ブログ

  • 侵入手口
2006年06月12日 中小都市や町村で人間関係希薄と感じる人 急増。

読売新聞社が実施した全国世論調査(面接方式)で、「人間関係が希薄になりつつあると思うか」との質問に対する結果が出ていました。
●「そう思う」  80%(2000年7月の前回調査よりも7ポイント増加)
●「そうは思わない」  19%

「そう思う」人を都市規模別にみると、
・中都市(東京23区と政令市を除く人口10万人以上の市) 81%(2000年7月の前回調査よりも6ポイント増加)
・小都市(人口10万人未満の市) 80%(10%増)
・大都市(東京23区と政令市)78%(3ポイント増)
・町村75%(6%)

前回調査と比較すると、希薄になっていると思う人は、大都市よりも、中小都市や町村で急激に増えており、人とのつながりの喪失感が大都市部だけでなく、全国的に広がっていることが浮き彫りとなっています。

先日発生した秋田の小学1年生を近所の主婦が殺害した事件や、園児2名を同じ園に通う子供の母親が殺害した事件などはまだ記憶に新しいですが、全て大都市ではなく、どちらかというと少し車で走ればのどかな田園地帯が広がる住宅地です。
ほんの少し前なら「人間関係が濃密過ぎて・・」と別の場所から移ってきた人が感じるほどの場所であったはず。
ところがそのような町村でどんどんと人間関係の希薄化が進んで、それが犯罪が発生しやすい環境を作っていっているといっても過言ではありません。

核家族化で、家族が少なく昼間は一人家に残っている。地域の人と会話がない、又は少ない。
もし何か怒りや悲しみがあっても、一緒に乗り越えてくれる心のささえとなる友人が地域にいない・・・

そんな「心の孤独」が犯人の生活から浮かびあがってきます。

今までに何度か「犯罪は地域レベルで取り組むことが必要である」と申し上げてきました。
「コミュニティの形成は防犯の基本」です。
それは不審者の侵入対策として申し上げていたことです。まず顔を見て挨拶をすることから徹底することで泥棒は確実に少なくなります。
地域のコミュニティが形成されている場所では不審者がその領域に入りにくいため泥棒など犯罪が発生しにくのです。

そしてコミュニティの形成は殺人などの犯罪にも当てはまるということを今痛感しています。

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