防犯ブログ

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2006年07月04日 メッキ工場火災、周囲に刺激臭。住民一時避難。東京・中野

工場には有毒の原材料があり、火災や盗難になると大きな被害が発生しますが、それを立証するような火災被害が東京都中野区のメッキ加工会社にて発生しました。

3日午後8時40分ごろ、東京都中野区新井のメッキ加工会社の鉄筋コンクリート造り2階建て工場から出火、1階の電気配線やケーブルなどを焼き、同10時25分ごろ鎮火しました。付近に住む女性2人が煙を吸い、のどに痛みを訴えるなどして病院に搬送されています。
 同工場2階の貯蔵庫には有毒のシアン化ナトリウム約30キロや硝酸などが保管されており、消防車31台が出動し、消火活動に当たりました。幸いなことに、2階は燃えておらず、薬品類も焼損はなかったということです。

 煙に刺激臭があり、東京消防庁は半径約50メートルを消防警戒区域に指定し、立ち入りを禁止。周辺住民34人が一時、近くの区立新井薬師公園に避難しました。

 出火当時、同工場に従業員はおらず、「メッキ加工前の製品を洗浄する装置の電源を切り忘れたため、機械が熱を持ち、煙が出たのではないか」と見られています。

幸にも薬品が焼けていませんでしたが、薬品にまで火が回っていたら新たなガスなど有毒物質の発生もあったのではないかと思われます。

火災後には出火原因究明のための消防署や警察の調査や後かたづけ、近所の人々へのお詫びなどもあり、再建までの道のりは非常に大変です。
工場がなくしたものは、単に建物や商品・原材料などだけでなく、保険では補償されない「企業として地域住民の信頼」です。

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