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2006年10月25日 「窃盗症」って知っていますか?

窃盗症(せっとうしょう)ってご存知ですか?
経済的な理由など一見して他人に理解できる理由ではなく、窃盗自体の衝動により反復的に実行してしまう症状を言うそうで、精神疾患の一種だということです。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア』より抜粋)

「利益のための窃盗」ではなく「窃盗のための窃盗」といわれます。

その衝動により窃盗行為を行い、実行時に緊張感を味わい、成功時に開放感・満足感を得る。
窃盗の対象物や窃盗の結果に対しては関心がなく、一般にはほとんど価値がないものである場合も多く、盗品は、廃棄・未使用のまま隠匿・他人への譲渡の他、まれには、現場に返却される場合もあります。

その原因はうつ病や性的虐待・性的葛藤との関連づけが試みられており、摂食障害や月経等との関係が注目されているそうです。

防犯の仕事をしているといろんな泥棒の事例を知る機会があります。
「なぜ泥棒をするのか」という原因を考えると、最も多いのがやはり「手っ取り早くお金が稼げる(と考えている)」ということです。
「経済的理由」といってもお金が目的であり、貧しくて食べるのにも苦労して・・といった理由での窃盗はほとんどなく、働くことができるだけの体力もあるのに「窃盗」を職業?に選択してしまったのでしょう。
外国人の窃盗団はまずこのタイプといっていいと思います。日本との貧困の差がそれに拍車をかけています。

その他、「収集癖から盗む」というのも良く見られます。先日の児童の上履きばかりを盗んでいた事件や、下着泥棒、仏像の盗難の一部(最近は現金目当ての方が多い)などはこれに当たります。(上履きを盗んだ犯人はもしかしたら「窃盗症」になるのかも知れませんね)
10月23日岐阜の「墨俣一夜城歴史資料館」で館内の展示ケースが壊され、純金(24金)の「金のしゃちほこ」のミニチュアの雌雄一対が盗まれたのもこの収集目的か、それとも収集家への転売によるお金目的かのどちらかでしょう。

、「世間を騒がせたい」・・などという愉快犯もあります。お店の目立つディスプレイなどを盗む・・というのはこれですよね。銅像の手とか一部をわざわざ盗むのもこの種の理由からでしょう。ホテルの浴衣や灰皿、スリッパなど備品を持ち帰るのも収集目的もあるかも知れませんが、愉快犯が多いのではないでしょうか?

その他「相手に対するいやがらせ」などもあります。
又、「自転車盗難」や最近良く新聞に掲載されている「電気盗難」などは、ちょっと借りるくらいの軽い気持ちで行ってしまっている人もいるようです。犯罪だという意識すら薄れているのかもしれません。

鼠小僧のように「社会的な理由」で大名家に忍んでは貧しい庶民に小判をばら撒いた・・なんていうような理由の泥棒もいる??(残念ながら死滅して時代劇の中だけでしょうか?)

そして中には「窃盗時の緊張感が忘れられなくて・・」といった理由の「窃盗症」による窃盗もあるようです。先日ブログでお伝えした「中高年の万引き」の一部はこういったものなのかも知れません。

窃盗症でなくても、泥棒は侵入前、侵入実行時には極度の緊張状態にあります。いつ誰に出くわすかわからないため全身の神経を駆使して犯行を遂行しているのです。その反動で成功後の開放感は非常に大きいらしく、「飲む・打つ・買う」といったことなどで緊張をとき解くそうです。
ただし、最近の窃盗団などはチームを組んで犯行を継続させますので、開放感を感じる暇なく次の犯行を重ねているのかもしれません。

いずれにしても泥棒は窃盗中、異常な興奮・緊張状態にあるのは間違いありません。だから突然出くわすと「居直り強盗」が非常に恐ろしいのです。冷静な判断ができないため、注意が必要です。
腕に自信があるからとバットを持って飛び込むなどもっての他の行為です。

どんな理由であれ、いずれにしても「窃盗」は大罪であることに変わりはありません。

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