防犯ブログ
- 侵入手口
2006年11月30日
神戸大学 工学部でパソコン十数台が盗まれる。中の卒論も。
神戸市灘区の神戸大学工学部で、パソコン十数台が盗まれました。工学部五学科のうち、建設学科、機械工学科、応用化学科の計三学科の研究室や実験室などで、ノートパソコンの本体や、デスクトップパソコン内の基盤が被害に遭いました。
盗まれたパソコンの中に、学生の個人情報が入っていなかったかどうかは現在調査中、来春卒業する大学院生の博士論文が入っていた可能性もあるということです。
警察では「無施錠の窓から入ったのではないか」とみているようです。
卒論データをきちんとバックアップして別に保管していればいいのですが、していなかった場合、多くの学生の何ヶ月もの研究成果が消失してしまったことになります。
研究成果のデータなどは、もう一度同じモノを・・というわけにはいかず、この損失は数字に置き換えることができません。
今回の犯人はデスクトップパソコン内の基盤も盗んでいるところを見ると、中のデータを目的としているのかもしれませんが、今、事務所荒らしなどでパソコン盗難に遭っているのはパソコンが中古市場で換金できることからです。
個人情報漏洩の可能性もあり、対策をきちんととることが必要です。
1.研究室への入退出管理システムの導入。入室可能な学生のみ入室可能。いつ誰が入退出したかの データを記録できます。
2.侵入警戒システムの設置。入退出管理システムと連動し、研究室が無人になった時点でセキュリティシステムが作動。窓や扉などからの侵入者を検知し、ベル・ライトなどで威嚇撃退するとともに警備室に異常を連絡します。
3.ノートパソコンの盗難や持ち出しを防ぐために、セキュリティ機能のあるロッカー(指紋照合で開けることができるものもあります)や持ち出そうとしてワイヤーを抜いたり切ったりしたら警報が出るシステムを導入する。
4.データは必ず別に保管をする。
5.窓などの無施錠は論外。必ずツーロックで施錠を行う。
などを大学として実施することをお勧めします。
ある大学ばかりを狙った泥棒は「国立大学は私学より警備が甘いので入りやすかった」と供述しています。ぜひともこの機会に入学試験だけでなく、警備にも厳しくなっていただきたいと思います。
国立大学ばかりを狙った泥棒小話
http://www.hanzai.net/kobanashi/84.htm