防犯ブログ

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2006年12月25日 青酸カリ盗難、200―300人致死量…埼玉・三郷市

この年末にちょっと恐ろしい事件が発生しました。
22日午後3時ごろ、埼玉県三郷市栄、メッキ薬品製造「中央化学産業三郷事業所」から、作業所1階の毒劇物貯蔵庫の粉末青酸カリ約60グラムが盗まれたことが判明しました。

この60グラムというのは、200〜300人程度の致死量に相当します。

青酸カリ約20キロ・グラムを袋に入れてスチール缶(直径約30センチ、高さ約40センチ)で保管していたところ袋の口が開いていたのが判明。
20日深夜、作業所2階の入り口ドアが壊され、警報装置が作動。事業所で盗まれたものがないかを調べていて、被害が判明したとのことです。

防犯監視カメラや出入管理システムなどは設置されていなかったのでしょうか?
青酸カリという毒物を扱う工場であれば、万全のセキュリティ体制を整えることが必要ではないかと考えます。

工場・・というと、一般的には「現金を置いていない」
そこで「泥棒には狙われない」と勝手に決め込み、防犯体制を整えていない工場もまだまだあります。
しかし、実際には今回のような毒物になるような原材料があり、又、火災などが発生すると大惨事になるような可燃物の材料があったりしているんです。

今回盗まれた青酸カリが犯罪に使用される前に何とか犯人が見つかることを祈らずにはいられません。
防犯監視カメラなどがついていれば、録画された映像より犯人の特定にもつながりますし、抑止力も働いていたと考えられます。出入管理システムが設置されていれば特定の許可された人間以外は出入り不能であるとともに、保管場所への出入りを記録してありますので、日時、人物を特定できます。
そうしたシステムに、侵入検知センサーなどシステムを連動させることで、不審者が保管場所に入った次点で異常を携帯電話に送信し映像で確認できますし、その場で大音量のサイレンなどで威嚇撃退も可能です。

自分達が扱っているモノがどれほど大変なものなのか?という認識をしていれば、対策は何重になってもやりすぎではないはずです。
工場の安全確保は、地域住民に対する社会的責任でもあると思います。

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