防犯ブログ

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2007年02月05日 「麻薬」アンプル30本、国立循環器病センターで盗難

大阪府吹田市の国立循環器病センターで、3階の麻酔科の金庫に保管していた麻薬系鎮痛薬「フェンタニル」のアンプル(2cc入り)30本がなくなっていたことが2日、わかりました。

麻薬系鎮痛薬は、1月29日午後、金庫内にあったアンプル50箱(1箱10本入り)のうち、3箱がなくなっていることに麻酔科の医師が気付き、警察と近畿厚生局麻薬取締部などに通報しました。別の医師が同日朝、金庫を確認した際には異状はなく、こじ開けたような形跡もないということです。

強い毒性とモルヒネの約200倍もの鎮痛効果があるとされ、警察では窃盗容疑で捜査しています。

一方、昨年12月22日、同センター職員が、患者延べ1100人分の個人情報を記録した私用のノートパソコン1台を紛失していたことも判明しています。

病院として盗まれてはいけないものの一つに薬や注射針などがあります。
病院や薬局での麻薬の所在不明件数が2004年1年間で約250件に上り、10年間で4倍に増加しています。
向精神薬の盗難件数も過去10年間で2番目。向精神薬の盗難件数も63件に上り、過去10年間で99年(77件)に次ぐ2番目の多さです。

盗難場所は薬局が最多の36件。病院・診療所が25件。卸売業者が2件。盗難にあった薬剤が犯罪に利用されるケースが多発しており、窃盗とともに、管理不十分による紛失、内部持ち出しなども見受けられます。
厚労省は医療機関に管理の徹底を呼びかけていますが、なかなか被害は減っていません

病院には入院患者、見舞客、付き添い家族などが昼夜を問わず常に出入りしています。正面出入口は閉まっていても緊急の出入口は開けられており、自由に出入可能です。
又、マスクをして白衣を着ていると職員との見分けがつかないという面もあります。

事務所の金庫内現金盗難、ノートパソコンの盗難(患者の病歴など個人情報が入っている)も多く、夜間の事務所内への侵入窃盗被害が多発しています。

病院ばかりを狙って窃盗を400件繰り返していた窃盗犯は「病院は出入自由で、警備が手薄であった」「早朝や深夜に出入りしていても誰も不審に思わない」と語っています。ノートパソコンの盗難被害も多く、パソコン内には患者カルテや個人情報も入っており、即個人情報漏洩という被害にもつながります。

病院には常時人がいるので泥棒は入らないという認識を捨てるとともに、盗まれては困る薬、注射針、患者のカルテなどデータ、現金を守るための防犯対策が必要です。

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