防犯ブログ
- 犯罪情勢
2007年06月14日
懸賞金の額は?
西部劇の映画などでは決まって「WANTED」(指名手配)というのが出てきます。
賞金首に使われる常套句ですが、世界では、重要犯罪人に懸賞金がかけられるのは当たり前になっています。
例えば、イラクの元フセイン大統領には約27億円の懸賞金がかけられていました。
日本では、5月1日から公的に犯罪捜査に懸賞金をかける制度が始まりました。
これまでは、国費から懸賞金が出されていたわけではなく、警察OB組織や被害者遺族などによって捻出されていたようです。
しかし、犯罪捜査に効果があることや世論の流れなどから公的懸賞金制度が導入されたようです。
確かに、犯人を捕まえるための情報を求めるのに、その費用が国から出ないというのはおかしいですね。
この懸賞金の額はどのように決められるのでしょうか?
「警察庁では、指名手配されている犯人の情報に100万円、被疑者が判明していない事件には300万円を上限に設定しています。
さらに、社会的影響が大きい特別な事件は1000万円まで増額できることになっています」(警察庁刑事局)
もちろん懸賞金は、全ての事件にかけれられるわけではありません。
殺人・誘拐・放火といった社会的影響の大きい事件が公的懸賞金制度の対象になっています。
しかし、提供される情報には「数年前に犯人が○○にいたのを見た」とか「○○付近を犯人らしき者が歩いていたと友人が見たと言っていた」という、かなり曖昧な情報では支払われないようです。
犯人検挙に対する情報の寄与の度合いは事件によって異なりますので、どの程度の情報提供で懸賞金が支払われるか一概には言えないようです。
もし、複数の情報が寄せられた場合は、有力情報の提供者に支払うことになっているようです。
最近ではヤフーなどのホームページの広告上に無料で、指名手配の容疑者の顔写真を掲載したりしているようです。
その結果、多くの情報提供が来るようになったりとインターネットを使った指名手配の輪も広がっているようです。
公的懸賞金制度やインターネットを活用し、さらに情報提供が増えて検挙率が上がる。
国全体できちんとした防犯意識を持ち、犯罪者にとって住みにくい、犯罪を犯しにくい国づくりに役立てばいいと思います。