防犯ブログ

2007年08月08日 見舞客装い「病院荒らし」

「兵庫や大阪、京都で病院荒らしを百二十件近くやった」泥棒の手口をご紹介しましよう。

泥棒は無職51歳男。二月七日午後三時ごろ、見舞客を装って神戸市長田区の病院に侵入し、病室の引き出しから見舞い袋三袋(計一万一千円)を盗んだ疑いです。直後に持ち主の患者に見つかり、病院職員らに窃盗の現行犯で取り押さえられました。

その後の調べで、男は二〇〇五年五月ごろから、神戸、阪神間をはじめ、京都や大阪で「病院荒らし」を繰り返していたことが判明しました。

「見舞客のふりをして昼間に病院を訪れれば、警備も甘く、簡単に病室までたどりつけた」と供述。
患者らがリハビリなどで病室を空けているすきに犯行を重ねていました。
犯行時にはいつも洗濯したての服を着て身なりを整えた上、電車で移動しながら駅の看板で病院を探していました。
盗んだ現金は生活費に充てていたということです。


「病院荒らし」で狙われるモノはというと

1)事務室の現金
2)病室の現金(見舞金や入院患者の所持金)
3)薬品(睡眠薬や劇物などを狙っての犯罪)
4)ノートパソコン(換金できる)
5)患者の個人情報(ノートパソコンの中に入っている)

病院が狙われるのにはそれなりに理由があります。
24時間、入院患者、家族は自由に出入りできるところが多いからです。
どこか1箇所は緊急用の出入口が開いており、夜間誰かに出くわしても誰も不審に思いません。
そして、この泥棒が言っているように、警備(防犯対策)が甘い。
警備会社のシステムはもちろんのこと、常にナースセンターに人がいるということが前提なのでしょうか、あまり防犯 システムも設置していないことが多いです。
入院患者はある程度の現金を持ってきており(TVのカード代金など結構お金がかかる)、リハビルや検査、見舞客の対応で部屋にいないことも多いのです。

そして大部屋であっても、カーテンを閉めると中は見えませんし、「家族の人か?」と思うため、知らない人が出入りしたとしてもあまり不審に感じません。昼も夜も寝ている人もいれば、ごそごそ起きて物音を立てている人もいる・・・病室ってほんとうに不思議な空間で、はっきり言って隣りに泥棒がいたとしても気が付かないことは多いと思います。

事務室や薬品室には入退出管理システムを設置、入室できる人間を制限するとともに、誰が、いつ出入りしたかの記録を自動的に残すことが大切です。鍵での管理には限界があり、誰が使用したかが明確ではありません。
患者の個人情報や薬物など何かあってからでは取り返しがつかないことも多いため、注意が必要です。
また、新生児連れ去り対策(防犯 対策)のため新生児室の管理も癌重に行うことが大切です。

防犯対策の基本は「狙わせない」「入らせない」ということです。
そのためには、見せる防犯で「抑止力」、早期発見初期対応で被害を拡大させない、ということが大切です。
病院ごとに、運営状況や建物の状況など異なりますので、[総合 防犯 設備士]、[防犯 設備士]のいる防犯 専門会社にご相談いただき、[防犯 診断]を行い、実際に問題点をピックアップしてその防犯対策を最適の防犯 システムで実施するという考え方が重要です。

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