防犯ブログ

  • 犯罪情勢
2007年08月09日 ひったくり天国 大阪府の防犯対策は?

ひったくりに代表される「街頭犯罪」。
誰でも被害に遭う可能性がありますが、大阪府警ではその防犯 対策に力を入れています。

今年上半期(1〜6月)の発生状況を見ると、昨年、全国ワースト1だった車上狙いとひったくりは減少しています。

◇車上狙い・・・防犯モデル駐車場の普及効果で大幅減、「車内からっぽ宣言」に注力
◇ひったくり・・・駅周辺のパトロール強化、職務質問の徹底

車のガラスを割ったり、鍵を壊して車内から物を盗む車上狙いは昨年、全国最多の3万4653件でした。
しかし、今年上半期は同年同期比マイナス6579件の1万2048件と大幅減。
大阪府警は「防犯モデル駐車場の普及効果」とみています。

車上狙いは駐車場で被害に遭うケースが全体の7割以上に及びます。
そこで、02年に始めたのが「防犯モデル駐車場」の認定制度です。
監視カメラや夜間照明を備えた駐車場を、大阪府防犯協会連合会が認定します。
現在、スーパーやパチンコ店など610ヵ所が認定されているようです。

イオン大日ショッピングセンター(守口市)では、約2000台収容の屋内駐車場に防犯 カメラを計88設置し、死角をなくしています。
出入庫するすべての車を記録し、映像は1ヶ月保存しています。
同店は「商品だけでなく、施設の安心・安全も重視した」ということです。

今や監視カメラが設置されている場所は「安全な場所」と認知されているようです。
カメラが設置されているからといって、監視されている・みられている・映像がどこかに流出するのでは?などと不快に感じる人よりも、ついていることに安心感を感じる人の方が多いと言えます。

何か事件が発生すれば、真っ先に事故現場の監視カメラの映像に注目が集まります。
犯人は映っていないか?、正確な事故発生時間はいつか?、何か手がかりはないか?など。

また、府警は05年から「車内からっぽ宣言」というものにも力を入れています。
パトロール中の警察官がバッグなどを放置した車を見つけたら、フロントガラスに「車内に物を置かないで」と書いたチラシをはさんで注意を喚起しています。

「被害に遭うと窓やドアの修理代もかかるので、損害額は平均で17万円。
盗むものがなければ狙われない。車内はいつも空っぽに」と呼びかけています。

高価なカーナビをつけている人で、車から離れるときは必ず、カーナビを取り外して車外に持ち出すようにしている人もいるようです。
確かに、何も盗むものがないというのが外からみて分かるのに、あえてその車を狙う泥棒は少ないでしょう。
(ただ、盗むものが何もなかった腹いせに、フロントガラスを割っていくような泥棒がいないとも限りません)

31年連続で全国最多を記録しているひったくり。今年上半期は2422件で、前年同期比で99件減っています。
府警の分析では、ひったくり犯の約75%がバイクなどに乗り、追い抜きざまにバッグやかばんを奪っています。
このため、府警は6月から不審なバイクへの職務質問を徹底しています。

また、駅から半径500メートルでの発生が7割近くを占めることから、駅周辺のパトロールも強化しました。
しかし、被害を減らすには自衛策が欠かせません。
「自転車に前かごカバーをつければ、まず被害に遭わない。
歩く際は車道と反対側に荷物を持ち、建物や塀の近くを歩いて」と呼びかけています。

31年連続で全国最多を記録している大阪のひったくり被害、不名誉な連続記録に終止符が打たれるのはいつでしょうか。

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