防犯ブログ

  • 犯罪手口
2007年09月07日 ひったくり 男性も標的!

ひったくり件数が31年連続で全国最悪の大阪府で、被害者全体に占める男性の割合がじわりと高まっているようです。
先月、大阪府曽根崎署に連続ひったくりの容疑で逮捕された男2人組も、100件超とみられる余罪のほとんどで男性を標的にしたと供述しています。

同署では、男性が多くの現金を持ち歩いている率が高いことや、「クールビズ」のため上着ではなくセカンドバッグに財布を入れている男性が増えたことなどが影響していると推測しています。
「狙われるのは女性やお年寄り」と油断はしてはいけないということです。

逮捕された男2人組は、大阪市城東区の自営業者(27)と無職の男(26)。
先月10日夜、大阪市住吉区苅田の路上でバイクに2人乗りし、歩いていた葬儀会社経営の男性(59)が持っていた手提げバッグ(現金約180万円入り)を追い抜いた際に奪った疑いです。

この日、市内5区6ヵ所で同様の事件を重ねました。
被害者6人は全員男性でした。

同署によると、今年に入り、市内や吹田市など100ヵ所以上のひったくり現場で、
この2人のバイクとみられる二輪車が目撃されており、裏付けが済んだ約60件中の9割で男性が狙われたということです。
2人は「(弱い)女を狙うのには抵抗があって、できるだけ男を選んだ」と供述しています。

府内のひったくり件数は、06年が5311件でした。
全被害者に占める男性の割合は、06年が約8%で、04年から毎年約1%弱ですが高まっています。

月別では、夏〜秋に率が急増する傾向がほぼ定着しているようです。
05年 1〜9月6〜9%、10月13%に急増、以降12月まで10%以上
06年 7〜10月12〜15%、それ以外は9%以下
07年 1〜7月9%以下、8月は15%に急増

繁華街やオフィス街を抱える同署は「中高年サラリーマンは、商売の売上金を持っていることもある。当たれば主婦やお年寄りを狙うより効率が良いことに気付いた常習犯が、一杯飲んで良い気分になった男性の不意をついている」と分析しています。

特に夏は、クールビズの影響もあるとみています。
力負けしないよう、大型バイクで奪う手口が多く、脇に抱えたり、手提げするセカンドバッグが狙われるということです。

男性はひったくり被害には遭いにくい、と普通は思います。
ひったくり犯も男性を襲って逆襲されるのを恐れるでしょうし、そうなると捕まるリスクも高くなります。
ただ、女性やお年寄りがひったくり被害に遭ったときのニュースをみますと、数千円という被害額が多いように思います。
それではひったくり犯としても割に合わないといいますか、何件か犯行を行わなければ稼ぎになりません。

それよりも、多少リスクは増すものの、多くの現金を持っていそうな男性を狙うという一部の常習犯(プロ)が出てきたのも分かります。
家や事務所などの防犯対策に関しても同様で、自分は侵入被害に遭わないだろう、という油断と過信が思わぬ侵入を許してしまうきっかけにもなるかもしれません。

加盟企業専用ページはこちら