防犯ブログ
- 侵入手口
2007年09月12日
警備を解除して学校職員が職員室に侵入、金庫から現金盗む
鶴岡市櫛引南小(布川和則校長)の技能主任(41)が10日、職員室の金庫から現金約14万円を盗んだ窃盗の疑いで鶴岡署に逮捕されました。この職員は、休みの日にも花壇の世話などのために自主的に出勤して水をやったりしていました。
この職員は土日で学校が休みの8、9日に3回、翌10日朝に1回の計4回、校舎のセキュリティーを解除して中に入っており、警察ではこの4回のうち、いずれかの日に犯行に及んだと見て追及しています。
同校では、学校に最初に入る教職員が玄関の鍵を開けた後に機械にカードをかざしてセキュリティーを解除、最後に帰る教職員がセキュリティーをセットして鍵を掛けています。この職員と教頭は早く出勤することが多いため、専用のカードを持っていました。カードを使うと、警備をセット解除した日時などの記録が警備会社に残るようになっています。
職員室の大型金庫の扉が開いており、中の手提げ金庫の上に置いてあった「児童からの臨時集金」、手提げ金庫の中にあった「教育公務員弘済会からの改築祝い金」「運動会への祝い金」「教頭会会費の一部」がすべてなくなっていました。
大型金庫の施錠は徹底していたものの、鍵はいつも職員室内にあり、誰でも使用することができた状態でした。手提げ金庫の鍵は教頭が保管していました。同署は動機のほか、いつ犯行に及んだか、手提げ金庫の鍵の入手方法などを調べています。
同市教育委員会は11日午前、市役所で会見を開き、斎藤英雄教育長は「子どもに与えた動揺はもとより、市民の期待と信頼を裏切った。おわびする」と陳謝しました。
児童には前日のうちに被害の事実は伝えており、この日の臨時朝会で職員逮捕についても報告しました。保護者にも学校だよりで連絡する予定です。市教委は、各校に対し▽現金を学校に置かない▽鍵の管理−の2点を徹底するよう要請するとのことです。
「職員が泥棒をして逮捕される」いつも汗を流して、休日にももくもくと花壇の世話をして人望もあったあのおじさんが泥棒?・・と子供達は非常にショックが大きかったと思います。毎日子供達とも挨拶を交わしていたと思います。何が彼の心に起こったのでしょうか?
防犯 対策をどれほどしようにも、その防犯 システム、警備 システムを関係者が解除してしまえば作動しません。
今回はセキュリティのセット解除用カードでいつ、誰がといったことが判明し犯人特定ができましたが、現金を学校内に置いたり、職員室の鍵や金庫の鍵の保管が甘く誰でも場所を知っているなどといったことでは防犯 対策はやはり不十分だといえます。
もし職員室に入るのに暗証番号が必要であったり、金庫の鍵の保管状況が万全で「鍵管理ボックス」などで暗証番号を知っている人だけが鍵を使用できたりといった環境であったら犯罪は発生しませんでした、
又、セキュリティのカードも警備解除できるエリアを段階的に変えていたら、校内には入れても職員室には入れないようにすることができ、金庫も開けることはできませんでした。
先日より市役所などでも職員が金庫の中の現金を盗むといった窃盗被害が発生しています。
「犯罪者を作らない」ためにも、「その気にさせない」といった犯罪が発生しにくい環境を作ることこそもっとも重要だと考えます。