防犯ブログ

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2007年12月04日 「ハイエース」は盗みやすい? 中東で需要

 商用車などに広く使われるトヨタ「ハイエース」の盗難被害が全国的に多発しています。
茨城県で11月に入って少なくとも12台、滋賀県でも一夜で6台のハイエースが盗まれました。

埼玉県では、ハイエースばかり100台以上を盗んだ英国人、カメルーン人ら3人が窃盗の疑いで逮捕されています。
車両盗といえば高級車や人気車が狙われるイメージがあるが、この実用車が狙われる背後には、海外での意外な需要と「盗みやすさ」の両立につけこんだ、ある種の「ビジネス」の存在がちらつきます。

 滋賀県東近江市内の半径約1・5キロの地域では、11月1日夕から2日朝にかけ、ハイエース6台(計約1600万円相当)が盗まれました。
茨城県土浦市では11月に入って、2台のハイエースがなくなっています。埼玉、茨城両県警に逮捕された外国人による犯行は、被害総額にして1億円を超えるとみられます。

土浦市内の介護施設の駐車場からは11月2日朝、施設名を車体にプリントしたハイエースが盗まれた。防犯 カメラには、午前4時半ごろ、懐中電灯の明かりのような光りがついたり消えたりするのが映り、その2、3分後には、車が発車する様子がとらえられていました。盗みはあっという間の早業のようです。

 ハイエースは、車いす仕様車が福祉施設などで使われたり、荷室が広く運搬に便利な商用車として知られています。
 警察庁など捜査当局は、車両を分解し部品を海外に売りさばく国際的な窃盗団による犯行の可能性もあるとみています。

 茨城県内の自動車販売業者は「ハイエースが(貨物車のように)解体しやすい構造の車種というわけではないと思うが」としながらも、「国内では20万キロ以上走行したハイエースはまず値段がつかない。でも海外なら平気で20万〜30万円、物によっては50万円で売れることもある」と、この車種の海外での人気ぶりを指摘します。
 普通、走行距離のある中古普及車は高値がつかず、だがハイエースに限っては高く売れるといいます。同販売業者は「アラブ首長国連邦のドバイを経由して中近東で売れると聞いています。ハイエースは古くなってもよく走るし、商用車で何にでも使えるからでは」と分析。

 「盗みやすさ」を指摘する声もあります。別の自動車販売業者は「ハイエースは比較的安い商用車。コストを抑えるため、全体に作りが簡素で、客も安く抑えようと防犯 対策の盗難防止装置を付けない人が多い」 そのため、鍵穴の作りも簡素で「工具などで解錠してドアを開け、シリンダー部分を取り外し、持ってきた部品を取り付けて別のキーでエンジンをかけて盗むのかもしれない

 商用車は「自家用車でないから」と脇が甘くなりがち。つけ込まれぬよう、防犯 意識を高く持つことが必要です。

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