防犯ブログ
- 侵入手口(マンション)
2008年02月04日
「お父さんが好きです。だから『泥棒に行こう』と言ったら僕は行きます」
小6の長男を使いマンションで空き巣を繰り返したとして、窃盗罪などに問われた北九州市小倉北区の土木作業員の男(36)の初公判が29日、福岡地裁小倉支部(重富朗裁判官)であり、検察側は親子の供述調書の一部を読み上げました。
「お父さんが好きです。だから『泥棒に行こう』と言ったら僕は行きます。」
父親は昨年10月28日午後1時ごろ、同市小倉南区のマンションで、長男に5階の通路から外壁を伝わせて寝室の出窓から留守宅に入らせ、玄関の鍵を開けるように指示。
マンションの部屋から現金約3万8500円と指輪など37点(計約71万7850円相当)を盗みました。
検察側は、オートロックのマンションで、長男に非常階段を上らせて内側から出入り口のロックを解除させたり、5階の外壁を伝って無施錠の出窓から留守宅に侵入させた経緯などを明らかにしました。
長男は03年8月に母親が死去。
その後、父親は自分の言うことを聞く長男を連れて盗みに出かけるようになったということです。
父親は「自分では恐ろしくてできない。足を滑らせたらヤバイという思いもあった」と告白。
高層階で危険な行為をさせたことについて「自分は安全な所から出入りし、長男をうまく利用していたと言われれば、何も言い訳できません」とも述べていました。
子供は親の背中を見て育つといいますが、この長男は、お父さんが好きということで、お父さんの指示する泥棒を行っていました。
長男は窃盗が発覚した昨年10月29日から保護され、現在は児童自立支援施設に入所しています。
調べに「別に怖いとは思わなかった」と話したということで、この父親は子供の人生を大きく狂わせ、危険にも遭わせたことになります。
なんとも悲しく、いじらしい言葉だと思いました。
この子供のように軽く別のビルから飛び移ったり、屋上から降りてきたり、懸垂などでよじ登ったり・・・体と頭をフルに使い、泥棒はマンションの上階でも侵入を行います。
マンションの上階はどちらかというと「防犯意識の薄いエリア」
こんな上には泥棒は絶対に来ない・・と決め付けていることが多いようです。
窓側はベランダ沿いに簡単に移動することもできます。
昼間は無人であることが多いマンション。
そして隣の住人に無関心なマンションは泥棒にとっては格好のターゲット。
特に単身者マンションは夕方電気がついているかどうかで「不在確認」が簡単にできるため、狙われやすいのです。
又、オートロックのあるマンションも「安心」しすぎて逆に防犯意識が低いという理由で狙われます。
安心して「無施錠」や「施錠忘れ」が多いんです。
防犯監視カメラを有効な場所に取り付け、録画する。
侵入を検知するセンサーをベランダなどに取り付ける。
こうした防犯対策をとることで「防犯意識」の高い防犯マンションになることが大切です。
防犯マンション登録制度といったことが自治体によっては進められています。
一度ご確認されて、そうした内容に沿った防犯監視カメラや防犯システムを設置されることをお勧めします。