防犯ブログ
- 侵入手口
2008年02月06日
京都大学 酢酸エチル窃盗される。
中国の餃子に殺虫剤混入が問題になっているこの時期に、京都大学、桂キャンパスの工学研究科の実験室から1斗(18リットル)缶入りの酢酸エチルがなくなっていることが1月29日に分かり、4日に西京署に盗難届を出しました。
酢酸エチルはシンナーにも含まれ、劇物に指定されています。
中年男性が一斗缶を運び出すのを、実験室にいた女子学生が目撃していたということで、問題は深刻です。
●1月29日正午ごろ、工学研究科が入る桂キャンパスのAクラスターA棟の実験室に業者が納品した。
しかし納入業者から酢酸エチルを受け取った助教が、現物を確認していなかった。
●30日午後9時ごろ、研究員がなくなっているのに気付いた。
研究員らに事情を聞いたが見つからなかったため、京大が届け出た。
●酢酸エチルの一斗缶は実験で使用しないときは、実験室の保管庫に入れて施錠しているが、
今回納入後、酢酸エチルを保管庫に入れず、実験室内の床に放置していた。
●実験室は29日から30日にかけて最後に出た人が施錠した。
京都大学では管理上の問題点を挙げ、今後、実験室のある建物への部外者の立ち入りを24時間体制で制限することも検討するとしています。
大学ではここのところ、ノートパソコンを盗まれる被害が全国で多発していました。
今回のような劇薬などの盗難に関しても危険性をブログでも指摘していたのですが、危惧が現実になってしまいました。
防犯・管理体制として
● 入退出管理システムを導入し、許可された人間だけが出入りできるようにする。
いつ、誰が入退室したかを記録する。
● 薬品保管庫やパソコンのある部屋などに侵入検知センサー、防犯監視カメラを設置し、夜間などの侵入を検知し自動的に画像を録画する。
● 防犯管理者を決定し、薬品の保管状況に関して常時入庫・出庫を管理する。業者から入庫した場合にはその場ですぐに入庫し、定めた保管場所に保管する。
● 薬品保管庫の施錠を厳重にし、鍵は防犯管理者が管理保管する。
といったことをお勧めします。