防犯ブログ

  • その他
2008年02月22日 地震の時、国宝や重要文化財、火災や盗難大丈夫?

先日のソウル南大門が放火により燃え落ちる映像は衝撃的でした。

国宝や重要文化財はもちろんのこと、地元の信仰の対象であるお寺や神社の建物や仏像、宝物は絶対に守らなければならないものですよね。
ところが、ちょっと気になるニュースを産経新聞で見つけました。(2月19日付け、以下原文)

国宝・重文580件 近畿・中部にM7級想定被害

 ■銀閣寺など倒壊・焼失の恐れ

 政府の中央防災会議は18日、国宝や重要文化財に指定された建造物が集中する近畿、中部圏で活断層を震源とする内陸地震が発生した場合の文化財の被災可能性を公表した。断層南部が京都市内の直下にかかる「花折断層帯」でマグニチュード(M)7・4の地震が発生した場合は、銀閣寺や平等院鳳凰堂など255件の文化財建造物に倒壊や焼失の恐れがある。調査対象の6断層帯の被害想定は国宝113件を含む580件にのぼる。

中央防災会議の専門調査会は、京都府、奈良県など文化財への大きな被害が予想される地震として6つの活断層地震を想定。500メートル四方単位で、震度6強以上の強い揺れや一般建物の火災が予想されるエリアを割り出し、被災の恐れがある国宝・重文建造物を調べた。

 冬で関東大震災と同じ正午に風速15メートルの火災が広がりやすい環境で地震が発生すると想定。被害が最も大きいのは、滋賀県高島市今津町から京都府宇治市に至る花折断層帯の地震(M7・4)で、石山寺(滋賀県)、銀閣寺、平等院鳳凰堂(京都府)など国宝51件を含む重要文化財建造物255件が「危険エリア」に立地していた。

 また、大阪府東部を走る生駒断層帯の地震(M7・5)では、奈良県内での被害が大きく、東大寺や法隆寺(いずれも奈良県)など国宝55件を含む222件が倒壊や焼失の危険にさらされる。

 明治以来、国宝・重文の建造物の約半数が国の補助で構造的劣化の修理を行ってきた。平成17年度には、重文建造物の耐震診断補助も開始しているが、これまでの補助の利用は7件にとどまる。そのため、中央防災会議では早期の耐震診断実施と耐震化を急ぐよう呼びかけている。

 住宅からの延焼に対する初期消火態勢の充実も急務で、同会議は「停電が起きても使える消火用水源などを文化財所有者が確保するのはもちろんだが、一般住宅の耐震化、不燃化を進める必要もあるだろう」としている。

阪神淡路大震災を身近で体験した者として、地震の時の防災対策・・非常に気になります。
火災の件数が余りにも多く、消防自動車の数も水も絶対量が足りませんでした。火災で亡くなった方も多く、ある消防士の方が自分の無力さを痛感したと涙ながらに語っておられた姿が今も忘れられません。

地震が発生した時、人命救出が最優先ですからなかなか国宝や重要文化財といえども、火災が発生した時に消火活動に人手を避けないと推測します。

もちろん防犯対策も気になります。というのが、あの大震災の後、大火災も発生しましたが、盗難被害も相次ぎました。
無人となった家や事務所に泥棒に入って金品を盗む卑劣な泥棒が多発したのです。
阪神淡路大震災の当日、私はそれほどの被害とも気づかず、京都から大阪まで朝列車に乗りました。淀屋橋までは京阪電車は動いていましたが、地下鉄御堂筋線は駅が一部崩壊していたこともあり動いていませんでした。多くの百貨店などのビルのガラスが割れており、ぞっとしながら何時間もかけて会社まで歩いたのを思い出します。

防犯システムも防犯監視カメラシステムも停電用バッテリーを用意していたとしても、何日もの停電では働かなくなります。
又、警備会社のシステムも、センサーが働かなくなるだけでなく電話回線などが使用できなくなりますから異常発生時の通報もできません。

そうした中でどう防災・防犯対策を行うことが必要なのか・・・
地震時の防災・防犯対策は地震国日本では絶対に避けることができません。
特に国宝や重要文化財の宝庫である京都・奈良は真剣に考える必要があります。

加盟企業専用ページはこちら