防犯ブログ
- 犯罪手口(寺社仏閣)
2009年02月09日
京都の寺 仏像盗難相次ぐ
京都の寺で仏像盗難が相次いでいます。
昨年度毘沙門堂や東寺などで八件、今年も建仁寺など3件で発生しています。
仁和寺でも仏像盗難=建仁寺などとの関連捜査−京都
仏像の盗難事件が相次ぐ京都市で、世界文化遺産に登録されている仁和寺(右京区)でも昨年秋に観音像が盗まれていたことが6日、分かった。建仁寺や東寺も被害に遭っており、京都府警は関連を調べている。
府警と仁和寺によると、盗まれたのは同寺の裏山の巡礼路にあるお堂「大宝寺」に安置されていた「十一面観音菩薩(ぼさつ)像」(木造)。高さ約30センチで、重要文化財などには指定されていない。昨年10月初めに参拝客から「お堂の仏像がない」と寺に連絡があり、被害届を出した。
(2月6日時事通信)
仏像盗難が相次いで、弊社にも問い合わせや取材が入っています。
仏像そのものが持ち出される時にベルやサイレンで威嚇撃退する仏像盗難防止システム
防犯カメラシステム、
防犯カメラと連動させ侵入者が入ると住職の携帯電話に画像で通報される見える自主機械警備システム、
敷地内への侵入を検知する外周警備システム
など色々と導入を検討されることが増えています。
昨年10月に足利尊氏像の手首が盗まれた等持院では、足利将軍像の全面に透明のアクリル板を取付け、そこから入れないように対策。但し、全体を覆うのではなく高さ50センチとし「信仰の対象としてお顔を拝んでもらえるよう」配慮しています。
信仰心で仏像が盗まれるとは考えていなかったお寺側でも防犯対策を取ることが必要な時代に残念ながらなりました。
「仏像を身近で拝んでもらいたいと思う心」と、「盗まれてしまったり破損したら取り返しがつかない」という心。
「参拝者を疑っているようで寺にはなじまない」という一方で「自分の代で代々受け継がれてきた仏像や寺に損害を与えたくない」「安心したい」という心。
信仰と防犯の間で、お寺側が揺れているようです。
残念ながら仏像や賽銭を狙う泥棒がいるのであれば、犯罪を未然に防ぐ防犯対策をして犯罪者を作らないというのも重要なことではないかと思うのですが、いかがでしょうか?