防犯ブログ
- 放火・火災
2009年05月07日
美濃で連続放火。福岡、青森でもスーパーで放火。
ゴールデンウィークが終わりました。新型インフルエンザは今のところ日本国内に持ち込まれておらず、水際の防御が効いているようです。泥棒と一緒で、ウィルスも入れてしまうと対処が大変ですので、入れる前に対応するという現在のやり方はもっと徹底すべきだと思います。「日本は騒ぎすぎ」などといっている渡航客は、何かあってからの責任をどう考えるのかと怒りを感じます。
そんなゴールデンウィーク中にも「放火」は全国で発生しています。
●中濃地域で、連続不審火が相次いでいる。5日未明にも、美濃加茂市と川辺町で2件の連続不審火が発生した。
加茂署によると、午前1時45分ごろ、同市島町のタイヤショップ「サンキョウ」の倉庫で敷地内に積まれていた約400本の古タイヤのうち約100本が燃え、3階建て鉄骨倉庫延べ300平方メートルが全焼した。同2時ごろには、このタイヤショップから東に約9キロ離れた川辺町西栃井の三井石油丸栄石油川辺SSタイヤ置き場で、タイヤ置き場にあったごみが燃えた。いずれもけが人はなかった。2件とも付近に火の気はなく、加茂署が連続不審火として調べている。
中濃地域では、3日夜〜4日午後にかけても、御嵩町内で枯れ草約90平方メートルが焼けるなどの計5件の連続不審火があった。また、3日未明には、美濃加茂市内で、車販売所の駐車場にあった乗用車6台が全半焼するなどの不審火が直径約2・3キロの範囲内で計5件発生。関市内でも2日未明に、リサイクルショップ敷地内に投棄されたチャイルドシートが燃えるなど2件の不審火が発生している。(5月6日 毎日新聞より引用)
●4日午後1時10分ごろ、福岡市中央区天神4丁目のダイエーショッパーズ福岡店4階の子ども服売り場で、ハンガーでつるしてあった子ども用のスーツ6着が燃えているのを女性客が発見、店員が消火器で消し止めた。近くにいた数人の客が避難した。福岡中央署は、何者かが火を付けたものとみて、器物損壊事件として捜査している。
現場は北側の非常口付近。店員の女性は「天井ぎりぎりまで炎が上がり、煙が充満しました」と話していた。
(5月5日 西日本新聞より引用)
●29日午後3時ごろ、青森市矢田弥生田のスーパー「ザ ビッグ青森東店」で、文房具などがある1階雑貨売り場から出火、約0・1平方メートルを焼いた。けが人はなかった。現場に火の気はなく、青森署は放火の疑いがあるとみて調べている。同店によると、発生日は休日だったため、店内には普段より多くの客がいたという。
(5月1日 毎日新聞より引用)
岐阜県の放火の場合、敷地内に侵入し、野積みされているタイヤや、ゴミ、チャイルドシート、駐車してある自動車に放火しています。
これは放火対策の基本である「敷地内に燃えやすいものを放置しない」ということができていないことと、私有地に不審者が簡単に侵入できてしまっている点に問題があります。
又、福岡や青森のスーパーの事例では売り場の商品などが放火されています。
ゴールデンウィーク中のため家族連れなど通常より多くの客が入店していた時期だけに、店員の目が行き届いていない隙をつかれたのではないかと推測します。
店内に放火することにより、お客様が避難し、大きな混乱が起きます。避難、消火、その後の消防や警察の調査など営業できない時間もあり、スーパー自体が受ける被害は、燃えた商品以上に大きなものがあります。
十分な避難誘導など対応ができたかどうかも、お客様への信頼面で大きな評価となるものと考えます。
放火対策としては、「放火しにくい環境を作ること(予防)」と、「放火を早期発見し初期対応すること」の両面の対策が必要です。
●「放火しにくい環境を作る(予防)の具体策
・敷地内に不審者が侵入できないように外周警備を実施する。
・不審者が侵入した時点で照明を点灯させる人感ライトを効果的に敷地内に設置する。
・道路からの見通しを良くする。死角をなくし、防犯灯を増やす。
・敷地内に燃えやすい物を放置しない。(古新聞・古雑誌・ゴミ・ダンボール・タイヤなど)
・防犯カメラを設置し、死角をなくす。監視していることをステッカーなどで表示し、抑止効果を働かせる。
・「警備中」という大きな文字で不審者に警備が万全であることを建物外で知らしめ抑止効果を働かせる。セキュリティキーパー。
●放火を早期発見し初期消火をする具体策
・炎の段階で検知する「炎センサー」を設置する。10メートル先の7cmの炎を検知できる。その場で音声による警告を行うとともに、事務所・警備室などに連絡が入り、すぐに現場を確認できる。
・防犯カメラと連動させることにより、炎センサーが働いた時点の映像も事務所・警備室などで確認できる。同時に自動録画することで事後確認も可能。
放火対策