防犯ブログ

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2009年09月17日 中国より密入国し、空き巣107件.外国人の刑法犯国別状況。

不法滞在の外国人による犯罪。平成21年上半期では刑法犯が10766件発生しています。

刑法犯の国籍・地域別検挙状況を見ると、その最も多いのが平成21年上半期の警察庁統計資料では、中国人(49.6%)、ブラジル(21.0%)、韓国(6.1%)ベトナム(4.9%)、コロンビア(4.2%)、その他(14.2%)となっています。これは3年前は、中国人4割(42.4%)、ブラジル(12.5%)ベトナム(8.0%)、韓国(7.4%)、フィリピン(5.0%)、その他(24.8%)となっていましたので、中国人、ブラジル人が急増しているのがわかります。


その中国人の空き巣犯が逮捕されました。

●民家で腕時計などを盗んだとして、警視庁捜査3課などは15日までに、窃盗容疑で、中国籍の無職男(35)=千葉県野田市蕃昌=ら2人を逮捕した。同課によると、「密入国の際の借金返済と家族への仕送りのためにやった」と述べ、容疑を認めているという。
 同課は7月下旬から9月9日の間、東京、千葉、埼玉各都県で空き巣107件を繰り返し、計2000万円相当を盗んだ疑いがあるとみている。
 逮捕容疑は先月20日午前7時10分から午後9時の間、世田谷区の男性銀行員(42)宅に侵入し、腕時計や現金など54点(計362万円相当)を盗んだ疑い。 
(9月15日 時事通信より引用)

ガラスカッターで窓に傷をつけた後、ドライバーで突いて穴を開け鍵を外して侵入するという手口で侵入していました。
2人は密航斡旋(あっせん)組織「蛇頭」の仲介を受けて日本に密入国したが、蛇頭に数百万円の借金があり、返済に追われていたということです。
彼らの年収や物価水準からすると数百万の借金は日本の比ではありません。
それでも「数百万もの借金をしても日本に入国したい」。

それは、日本に来ると稼げるからなのです。
泥棒で稼ごうとする場合、日本ほど稼ぎやすい国は他にありません。
日本人は防犯意識が低く、タンス預金や自動販売機など家の中や道路にお金を置いています。
そして、地方に行けば行くほど防犯対策はされておらず「無施錠」つまり錠前をしていない状態の扉や窓の家が多いのです。中国の一般市民から見るとお金や金に換金できる家電やパソコン、貴金属などを所有している。
そして、物価水準が高く、1年日本で荒稼ぎをすると御殿が建つと言われています。(実際にピッキングで侵入して稼いだお金で建てた「ピッキング御殿」と呼ばれている家もあるようです)
まさに「泥棒天国」の状態なのです。

中国人窃盗団というと平成10年頃の「ピッキング」というピックという道具を錠前に突っ込んで開錠する手口での侵入が非常に多い状態でした。主にマンションがターゲットとなり、一度に1棟で何件もの侵入被害が発生しました。
その後、ピッキング対策としてピッキングや破壊に強い錠前への交換が進むと、「サムターン回し」「カム送り開錠」などが流行りの手口となります。そして、それが対策が進むと「ガラス破り」などに移行しています。

そして手口に対する防犯対策が首都圏などで進むと、まだ進んでいない地方へ活動場所を移動します。
ピッキングなどは首都圏ではあまり聞かなくなりましたが、まだまだ地方に行くと発生しています。
そして地方で稼ぎ、アジトのある首都圏や大阪などで転売したり、本国に送金したり「ヒットアンドアゥェイ」を繰り返します。

中国人窃盗団の場合には、本国より密航斡旋(あっせん)組織「蛇頭」の仲介でどんどん実行役が入国してきます。
何人もの窃盗犯が逮捕されますが、氷山の一角。メンバーを変え、そして日本人とのコラボレーションなどで情報を得ながら犯行を継続しているのです。
組織はお互いの名前も知らず、首謀者の名前も知らないケースもあります。
役割分担が明確で、運搬屋、侵入実行犯、見張り役、通帳から現金引出し役など分業化が進んでいます。
武器としてピストルや小刀を持っていることも多く、犯行途中に出くわすと非常に危険です。
「居直り強盗」に早変わりし、最悪の場合、命を落とすこともあります。

やはり防犯の基本は「建物の中に入れない」ことにあります。
建物の中に入られてから対応したのでは、最も大切な家族の命が危険にさらされます。
建物の外の時点で侵入を諦めさせる。予防と早期発見による「被害に遭わない防犯対策」が大切です。

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