防犯ブログ
- 侵入手口
2009年10月13日
福建省出身窃盗団
「福建省出身」窃盗団、民家狙って数十億円という記事が目に飛び込んできました。
「福建省」は、以前ピッキングが流行った平成12年以降「ピッキング御殿」がマスコミに紹介されていた場所。
窃盗という裏稼業での出稼ぎが集団で行われていたところです。
●中国・福建省出身者で構成する窃盗団が、東京〜兵庫間の11都府県にアジトを置いて空き巣を繰り返し、数十億円を荒稼ぎしていたことがわかった。警視庁や愛知県警などは既に複数のアジトを摘発、メンバー60人以上を逮捕し、全容解明を急いでいる。
愛知、岐阜、三重、静岡の東海4県では昨年5月以降、JRや地下鉄沿線の民家を狙った「焼き破り」による空き巣が300件以上発生。このうち一部に関与した複数の実行グループを、愛知県警が昨年秋頃、特定し、これまでに横浜市中区、無職男(25)(窃盗罪などで起訴)ら男女12人を逮捕した。
また、先月28日にはアジトとみられる名古屋市中区の雑居ビルの一室を捜索し、ガスバーナーなどの“七つ道具”のほか、盗んだ宝石類の鑑定に使う硬度計や、電子はかりを押収した。
・窃盗団の主要メンバーは新幹線で各都市を移動し、現地で、専門学校に通う中国人留学生らを集めて実行グループを結成。
・主に、ガスバーナーで窓ガラスの鍵付近に穴を開ける「焼き破り」という手口で民家に侵入していた
・侵入役や見張り役などに役割分担した上で、夕方、セールスマンを装ってスーツ姿で住宅街を徘徊(はいかい)。
・電気のついていない民家に狙いを付け、現金のほか、換金できる貴金属やパソコンを盗む
約300件(被害総額3億円以上)の犯行に及んでいたという。
さらに、窃盗団から盗品の一部を買い取っていたとして、愛知県警は、大阪市内の無職男(37)も盗品等有償譲り受け容疑で逮捕。男は今年4月、同県豊川市内のアジトを摘発した際、盗品の指輪を所持していた。調べに対し、「中国にいるボスの命令で買い取っていた。しかし、ボスの名を言えば殺される」と供述しているという。
窃盗団の一部は、中国の密航仲介組織「蛇頭」に金を払って漁船などで密入国していたといい、県警は、稼いだ金は違法な「地下銀行」を通じて本国へ送金していたとみて、銀行法違反容疑(無免許営業)でも捜査する。
(10月11日読売新聞より引用)
「分業化」「組織化」された窃盗団。驚くべきは、移動した先の留学生を実行犯に組み入れて犯罪を繰り返していた点です。
同郷ということで独自のネットワークがあるのでしょう。
現金以外は換金して全て本国に送金。
「蛇頭」への密入国の費用も百万単位であるようですから、窃盗をして稼ぐしかない状況で日本にいる窃盗団のメンバー。
アジトとなっている雑居マンションの一室に驚くほどの人数が寝泊りして生活しているといいます。
そのアジトを何回も変えながら、犯行の場所を変えています。まるで釣りで釣り場を変えるような感じです。
そして「サラリーマン」の格好で下見をしながら、夜に照明が点灯していない家を不在だということで狙い、「焼き破り」という手口で窓ガラスを割りそこから手を入れてクレセント錠を開けて侵入しているのです。
こうした窃盗団に対しては、窓・扉の強化を最低限実施することです。
●窓ガラスには防犯フィルムを貼る。
●窓、扉に補助錠をつける。
●窓・扉に窓扉開閉検知センサーを取り付け、こじ開けられた時点でベル・サイレンなど音で威嚇撃退する。
こうした防犯対策を講じることが必要です。
又、「不在であることが建物の外からわからないようにする」ことが大切です。
●室内照明を夕方になったら自動的につくようにタイマー設定する。
●洗濯物を暗くなっても干しっぱなしにしない。
●郵便受けに郵便物や新聞などが入れっぱなしにしない。長期外出時は配達を止める。
こうしたことに注意することで泥棒に犯罪対象とされない環境を作りましょう。
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