防犯ブログ
- 放火・火災
2009年11月16日
韓国射撃場火災。現場の防災体制の不備
また雑居ビルで、防災体制の不備が原因と思われる大惨事が発生しました。
●釜山射撃場火災 日本人の死者は8人 火薬に引火の可能性
韓国・釜山市新昌洞の室内射撃場「ガナダラ実弾射撃場」で日本人観光客らが死傷した火災で、現地警察は15日、死亡した10人のうち8人が日本人とみられると発表した。警察当局は出火原因について、拳銃用の火薬か、火薬の混じった空気中の粉じんに、何らかの火花が引火し爆発を起こした可能性もあるとみて、従業員らから詳しい事情を聴くとともに、本格的な捜査を進めている。
・犠牲者の多くは射撃場隣の休憩室で倒れ、休憩室の燃え方も激しかった。一方、射撃場や弾薬庫の被害はそれほどひどくはなかった。
・室内射撃場全体には一般的に、火薬の微細な粉じんが空気中に漂っていることが多い。このため警察当局は、火が火薬に直接引火するケースのほか、空気中の粉じんに引火したこともあり得るとみている。
・今回の火災は、ボンという大きな音の爆発が伴っていた。
・射撃場は防音性能を高める必要があることや、銃弾が室外へ出ないようにするため密閉性が高い。
・火災で電気が切れていた場合、暗闇の中で逃げ出すのはかなり困難だったとみられている。
・射撃場にはスプリンクラーは設置されていなかった。韓国の消防法には、射撃場の防火設備に関する特別な規定はなく、スプリンクラー設置は義務づけられていない
監視カメラの映像を公開したが、出火の様子が映る前に映像は途切れていた。爆発が起きた際に電源系統に異常が起きて、録画が止まった可能性が高いという。
(11月15日 毎日新聞より引用)
同じような射撃場では06年4月にやはり韓国のソウル市内の室内射撃場発生しています。
この時火災では、1人が死亡、日本人観光客ら7人が負傷しました。
原因は射撃による火花が近くの火薬に引火した可能性が高いとみられています。
今回の射撃場も非常に狭い場所で10名も客がいたら一杯だったと言われています。
そうした過密な中で火薬の微細な粉じんが空気中に漂っていてそれに引火した可能性が高いのではないかと思います。
一瞬の爆発とその後の猛烈な炎、そして有毒ガス。
もしこの店にスプリングクラ−が付いていたら・・・ここまでの惨事にはなっていなかったと思います。
防音のため、窓もなく、雑居ビル・・・というのは以前日本で発生したカラオケボックスでの火災とイメージがダブります。
不慣れな場所で、電気が切れ真っ暗闇。まして言葉も通じない・・・
海外でのこうしたレジャー施設の防災対策もまだまだ十分ではなく、自分の身を守るためには、最低限出口や避難路などは把握しておく必要があるように思います。
なかなか観光に行っていてそこまで考えるのは大変ですが、ツアーを企画する旅行会社などがお客様に説明することが必要だと思います。