防犯ブログ
- 侵入手口(マンション)
2011年02月07日
元鍵修理店勤務の男がサムターン回しで住宅侵入 どんな鍵でも10秒以内!?
窃盗などの疑いで逮捕されたのは、板橋区の無職の男(37)です。
警視庁によりますと男は先月、豊島区のマンションで針金を使ってドアの外側から内側の鍵のつまみを回転させて開錠する「サムターン回し」という手口で部屋に侵入し、ダウンジャンパーなど3万円相当を盗んだ疑いがもたれています。
男はおよそ8年間、銀座の鍵の修理店で働いた経験があり、取調べに対し「どんな鍵も10秒以内で開けられる」などと容疑を認めているということです。
警視庁は、去年9月頃から板橋区や豊島区などのマンションを狙いおよそ50件、総額150万円にのぼる窃盗を繰り返していたとみて裏づけを進めています。
<TBS系(JNN)2月7日(月)14時5分配信より>
最近、侵入手口としてはあまりニュースに取り上げられていなかったサムターン回しによる侵入手口で50件、150万円もの被害が出ていたようです。
サムターンカバーやサムちゃんカバーというサムターンを回させない対策が取り上げられたこともありますが、今やその存在は忘れられているような気がします。
しかし、その犯罪被害がなくなった訳ではありません。
忘れたころに再び流行するというのは侵入手口に限ったことではないことはよく分かると思います。
どんな鍵でも10秒以内で開けられると豪語している泥棒ですが、元鍵の修理店に勤めていたということで、鍵に関する知識は豊富だったのでしょう。
それを犯罪に悪用する者ばかりではありませんが、現実では仕事で得た知識を犯罪に使おうと考える者がいます。
また、鍵だけの対策では泥棒の侵入を防ぐのは難しい、という場合が多いようです。
すこし前ならワンドア・ツーロックという一つのドアに鍵を2つ以上つけましょう、それによって、泥棒はこの家は面倒だ、侵入するのに時間がかかるから止めよう、と別のターゲットに移るということが言われていました。
しかし、この10秒でどんな鍵でもという泥棒を見ると、2つ鍵をつけても計20秒しか時間が稼げないということになります。
これでは対策としては不十分ということになります。
このような特殊技術を持った泥棒ばかりではありませんから、素人の泥棒に対しては充分効果を発揮するかもしれませんが、より高度な技術を持ったプロの泥棒に対しては、鍵だけの対策ではあまり意味がありません。
扉や窓を破壊されにくい材質への強化、窓や扉の開閉を検知するセンサーの設置、室内の温度変化を検知するセンサーの設置、敷地を赤外線センサーによる外周警戒、さらには防犯カメラを設置し映像を記録するなど、より強力な防犯対策が必要です。
一つの対策で多くの犯罪者からの侵入を防げた時代は終わりました。
様々なグレードアップした防犯対策をいくつも組み合わせることによってより侵入されにくいセキュリティハウスが出来上がるのです。
サムターン回しの対策
マンションの防犯対策