防犯ブログ

  • 犯罪手口(寺社仏閣)
2011年11月02日 仏像盗難 取引価格高騰、さらに需要が・・・

仏像持ち去りが増加する背景には、ブームを背景にした取引価格の高騰があるとみられています。
貴重な仏像が海外に流出する事例も少なくなく、関係者は危惧しています。

盗品の売買は正規ルートでは行えないため、取引に暴力団関係者の関与が疑われています。
専門に扱う業者は「仏像ブローカー」と呼ばれ、特定されやすい国宝や重文よりも、文化財に指定されていない仏像を選ぶ傾向にあり、滋賀県内で盗難された仏像でも大半が文化財の指定がありませんでした。

滋賀県では県暴力団排除条例が8月から施行され、暴力団関係者の資金集めの制限が広がったため、県警は暴力団関係者が仏像の売買を新たな資金源とする動きが増えるとみて警戒を強めています。

県警幹部は「暴力団は金になることにはめざとい。仏像を海外に転売する裏のルートに暴力団関係者が絡んでいる可能性が高い」と話します。
<産経新聞10月20日(木)0時15分配信より>

仏像の盗難による数の減少、それによる取引価格の高騰、さらに盗難が増え、さらに価格が上がるという悪循環が繰り返されます。

仏像というものは新しいものが次々に生まれる訳ではないと思いますので、取引される場合、現存の仏像が対象となります。
仮に新しいものが生まれたとしても、おそらく古いもの程価値があるでしょうから、あまり需要がある(価値が高い)とは言えないのでしょう。

絵画や骨とう品などと同様に、かなり特殊なものです。
このような価値が分かりにくく、場合によっては非常に高額なものは、保険の対象とすることができない場合が多いようです。

犯罪者に狙われる危険性が高く、また、コレクター(収集家)の間では非常に価値が高いが、一般的にはそうでもないという曖昧なものは、保険業界では敬遠されます。(保険の引き受けを嫌がります)

そうなると、万が一盗まれたり、被害に遭った場合は、自分で何とかするしかなくなります。

無防備なまま家に置いておくというのは危険です。
扉の施錠や金庫への保管だけでは防犯対策が充分とは言えません。
防犯カメラや防犯システムなど本格的な防犯対策も併用すべきです。

保管しているものの価値に合わせて対策も変えるべきです。
数百万円もの価値がある仏像を置いている寺が無対策というのはあまりにも危険です。
相応の費用や手間を掛けた防犯対策をすべきです。
寺社仏閣の防犯対策

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