防犯ブログ
- 個人情報盗難
2011年12月06日
私物パソコンで調書作成、巡査部長を減給
静岡県警は25日、内部資料を自宅に持ち帰り、私物のパソコンで調書を作成したなどとして、掛川署地域課の50歳代の男性巡査部長を同日付で減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にしました。
巡査部長は「事件がたまって交番で処理しきれず、持ち帰ってしまった。申し訳ありませんでした」と話しています。
県警監察課によると、巡査部長は3月から6月にかけて、自宅で私物のパソコンを使い窃盗事件などの実況見分調書や現場見取り図など14点を作成しました。
5月には、交番の公務用のパソコンに個人のUSBメモリーを入れて、実況見分調書を作る参考にするため、以前作成した調書2通を持ち出したという。
巡査部長が7月、自分のSDカードを公務用のパソコンに挿入したところ、ウイルスが検出されたため、自身が上司に報告して発覚した。
安本守男県警首席監察官は「再発防止と信頼回復のため、職員への業務管理・指導を強化して、規律の振粛を図ってまいります」とコメントした。
<産経新聞11月25日(金)17時19分配信より>
このような件がニュースになることに驚かされました。
もちろん内部資料を自宅に持ち帰ったこと、私物のパソコンに個人情報を含めた機密情報などを入れてしまったことは問題です。
しかし、実際に個人情報が漏えいした訳でもなく、誰かが具体的な被害を被った場合ではないのに、減給されてこのように報道されるのは、警察における監視体制に問題があるということで報道されているのでしょう。
このようなことはしてはいけないと、もっと周知徹底すべきだという意味合いもあるのかもしれません。
もし、この巡査が私物のパソコンを盗まれたり、落としてしまったとしたら、もっと厳しく処分され、世間的にも非難されていたことでしょう。
それぐらい個人情報漏えいに関して、世間が敏感になり、恐れ、不安になっているということでしょう。
個人情報が漏えいし、企業側が謝罪することはありますが、その後、情報を漏えいされた個人の方に、具体的な被害、例えば見覚えのないDMが大量に送られたり、なにか詐欺被害に遭ったり、という報道は見受けられません。
漏洩した情報が見えないところで色々なところに行き来している可能性はありますが、目に見えるような被害に遭うということは今のところ少ないと思われます。
それでもこれだけ頻繁に報道されるのは、個人情報漏えいが決して良いイメージを与えるものではないからです。
企業のイメージを損なうことは確かですし、対応を誤ると、信用・信頼の失墜にもつながりかねません。
別に個人情報を漏えいしたぐらい大した問題ではないだろう、などと企業のトップが軽んじる発言をしようものなら一斉に批判の集中砲火を浴びるのは確実です。
その点を心配しているのでしょう。
個人情報漏えいを甘く見ていると思わぬ事態を招く恐れがあるということでしょう。
それを防ぐためにも、具体的な対策を実行し、内部の管理体制の見直し、報告体制の確立などを徹底させようとする企業が増えています。