防犯ブログ
- 万引き
2012年05月18日
ベテラン万引きGメン女性 2千円万引きで逮捕
「万引きGメンが万引きで逮捕」―こんな信じられない事件が起きてしまった。
Gメン歴20年、現在は後進の指導にあたっていました。
万引きを知り尽くしたこんなベテランが、なぜよりによって「万引き」に手を染めてしまったのでしょうか。
●現在はスーパーで後進の指導にあたっていた
静岡県警浜北署は2012年5月10日、警備員の女(57)を窃盗の疑いで逮捕しました。
容疑者は4月8日21時半ごろ、浜松市浜北区のショッピングセンター内のスーパーで、弁当やすしなど8点、約2000円分を万引きした疑いが持たれています。
警備員が見つけて店外の駐車場でいったん取り押さえましたが、すきを見て車で逃走しました。
警備員が車のナンバーを記憶しており、浜北署に伝えたことが逮捕につながったそうです。
容疑者は私服で店内を巡回して万引き犯を捕まえる「万引きGメン」として働いていました。
20年ほどの経験があるベテランで、現在は万引きした店舗とは異なる県西部のスーパーで警備員たちの指導にあたる立場でした。
調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めているという。
●「Gメンは万引きのコツ知ってる。捕まるのは理解できない」
著書「万引きGメンは見た!」や、「ホンマでっか!? TV」(フジテレビ系)出演の万引き対策コンサルタントとして知られる伊東ゆう氏は、「万引きGメンが万引きに手を染めることは非常に珍しい」と話します。
伊東氏が万引きGメンとして警備を行ってきた過去12年間で、知る限り2人だけだったという。
その2人が万引きをした時はアルコールか覚せい剤を服用しており、正常な判断ができないような状態だったと思われるそうです。
万引きGメンは万引きをしても捕まらないコツを体得していそうです。
「もちろん熟知している。やろうと思えばできますよ」との答えが返ってきました。
ただ、「万引きGメンは正義感が強い人が多く、おそらく万引きに嫌悪感を抱いている人が98%だと思う。仲間内でふざけて『自分ならこうする』などと話すことはあるが、それを実行に移すことはない」ということです。
今回の事件は商品8点、2000円という「ありふれた万引き」でベテランの万引きGメンが捕まるという「ちょっと理解できない」ケースで、よほど警備を甘く見ていたか、常習犯で目を付けられていた可能性もあるようです。
また、万引きGメンは犯人を捕まえるまで無言で店内を歩き回るという基本的に孤独な仕事で、うつになる人は少なくないという。そして万引き犯にはうつや拒食症、過食症などの病気を持つ人が多く、Gメンは見た目で犯人に目を付ける場合もあるそうです。
<J-CASTニュース 5月11日(金)19時32分配信より>
ベテラン20年の万引きGメン女性による万引き事件です。
万引き犯の手口を熟知している万引きGメンだからこそ知り得る情報や手口、経験に基づいて犯行が行われたのでしょうか。
日頃、仕事上で、犯人にこうされたら嫌だ、この犯人は手強いと感じていることを逆に実践すれば、自分は捕まらないと考えたのかもしれません。
この女性がなぜ万引きを行ったのか。
常習犯だったのか、病気を抱えていたのか、仕事のストレスからなのか、詳しいことは分かりませんが、弱点を知っていれば、犯行は容易に行なえることは間違いありません。
しかし、やってはいけないことです。
業務上知り得た情報を基に、それを悪用して犯罪を犯すということは許されませんし、他の仕事をしている人には大きな迷惑でしょう。
決して良いイメージを与えません。
また、被害者となった店側にとっては、理由は何であろうと自分の店の損害には違いありません。
仕入業者への支払い、店舗の賃料、人件費、広告宣伝費、水道光熱費など、様々な費用と時間、手間を掛けて仕入れた商品が盗まれる。
もちろん売上はゼロですから、支払いだけが店側に残ります。
利益ゼロ、単純に損失だけが発生することになります。
このことが続く、頻発すると、店側の経営にも影響するほどの事態となり得ます。
万引きが多い店、このイメージもよくありません。
年間でどのくらい万引き被害起こっているか、その費用分を掛けて防犯対策を行い、万引き被害の被害件数・被害額を減らすことができたら、それは店側にとって大きなプラスとなるでしょう。
深刻な万引き被害に悩まれているところは、そういう面での防犯対策導入を検討してみてはいかがでしょうか。