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2012年05月17日 万引きで懲戒解雇された元教諭 処分重すぎ?

スーパーで計766円の食料品を万引し、窃盗容疑で現行犯逮捕されたとして、懲戒免職処分を受けた大阪府立高校の元教諭の女性が、処分は重すぎるとして府に取り消しを求めた訴訟で、府が処分を取り消し、退職金相当額の約1800万円を支払うことで、大阪高裁で和解することが16日、府教委への取材で分かりました。

女性は平成20年10月、奈良県内のスーパーで食料品を万引した疑いで現行犯逮捕されました。
不起訴処分になりましたが、府教委は21年1月、当時の懲戒処分基準に従って免職処分としました。
<産経新聞 5月16日(水)15時27分配信より>

処分が重すぎると判断されたのは、万引きの被害額766円でしょうか。
金額が小さいということで、それが基で懲戒免職の処分が重すぎるという判断でしょうか。
しかし、万引きの被害者である店側にとっては、金額の大小で、罪の重さが左右されるのは納得がいかないかもしれません。

懲戒免職と解雇では、退職金が支払われるかどうかの違いがあるようです。
懲戒免職は、相手を懲らしめる意味もあり、退職金が支払われないようです。
それに対して、解雇は、当事者本人の責任だけでなく、雇い主である会社側の都合等による解雇もあることから、退職金は支払われるようです。

高校の元教諭による万引き犯罪。
教師という職を失い、退職金も支払われない、懲戒免職だと再就職も厳しいようです。
766円の食料品の万引きという犯罪に対しては、あまりにも重すぎる対価のような気もします。
しかし、高校教師という子供を教える立場にありながら、窃盗という犯罪を犯してしまった社会的責任が問われても仕方がないという気もします。

生徒が一番の被害者かもしれません。
先生が突然学校を去り、裏切られたと感じる生徒もいるでしょう。
何より犯罪に対するイメージが大きく変わってしまうかもしれません。
犯罪=いけないこと、してはいけないこと、正しくないこと、というイメージから、先生だってすること、大人はダメだと言いながら自分はやる、そんなマイナスイメージを植え付けられていないかが心配です。

犯罪を行うと、職を失う、再就職も難しいという現実を知ると、自分は決してやらないように気を付ける、心掛けるということを考えると犯罪の厳罰化も抑止力としての効果を発揮するのでは、と感じます。

犯罪がなくなることはないでしょう。
いつの時代でも、規律、法律などに逆らって自分の利益の為だけでに行動を行う者がいます。
そういう者がいなくなることもありません。

犯罪に対する対処方法は二つあります。
犯罪が起きる前(事前)と、起きた後(事後)です。

起きた後というのは、分かりやすいと思います。
もう一度犯罪被害に遭わないように再発防止策をとります。
侵入窃盗被害の場合は、泥棒に入られないように、入られたところを重点的に防御する方法です。
扉やガラスの強化、防犯システム、防犯カメラなどを設置し、弱点だったところを強化することです。

それに対して、犯罪が起きる前の対策というのもあります。
あらかじめ防犯対策を講じて、外部から狙われにくくする(抑止力)、侵入されにくい環境(侵入に時間がかかる、手間がかかる)をつくることです。
どちらも効果が期待できますが、被害に遭う前か、後にやるかの違いです。
被害に遭う前に行うことができれば一番良いですね。

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