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2012年06月28日 割ったガラスで負傷 血痕のDNAから泥棒逮捕

大阪府内で昨年末から今年1月、貴金属店を狙った2件の窃盗事件があり、両方の現場に残された血痕のDNAが決め手となって大阪市東淀川区の男が窃盗容疑で逮捕されていたことがわかりました。

男は不動産会社経営の男(39)(起訴)。
起訴状によると、男は数人と共謀、昨年12月31日未明、門真市の宝石店でダイヤの指輪など13点(200万円相当)、1月19日未明には、高槻市の貴金属店からブランドバッグなど38点(240万円相当)をそれぞれ盗んだ、とされます。

捜査関係者らによると、いずれも窓ガラスやショーケースをたたき割って短時間に商品を盗み出す手口で、門真の店ではショーケース内と出入り口に向かう床面に点々と血が落ちていました。
府警は犯人がガラスで負傷したとみて捜査。
現場の血痕のDNAが、別の事件で逮捕されていた男のものと一致したため、4月に窃盗容疑で再逮捕しました。

男は当初、「店には行ったことがない」と否認していましたが、血痕のことを告げられると高槻事件の容疑を認めたという。
門真の事件は否認しています。

捜査関係者は「割れたショーケースに手を突っ込んだ時にけがをしたのだろう。2回とも負傷するとは」とあきれていました。
<読売新聞 6月28日(木)15時31分配信より>

現場に残された犯人の血痕のDNAから逮捕につながったという事件です。
アメリカで放映されている人気テレビドラマのCSIシリーズでは、現場に残されたほんのわずかな証拠(血痕だけでなく、繊維の一部や液体など)から、犯人につながる手が掛かりを見つける科学捜査が行われています。
毎回、その捜査によって犯人逮捕につながるのですが、こんなところから指紋が採取できるのか、と驚くような方法で行われています。
指紋が採取できればすぐに警察のデータベースで検索し、過去に何らかの逮捕歴がある者であればすぐにヒットします。
毎回楽しみで見ているのですが、あの番組を見ているとアメリカの警察の捜査方法の凄さ、技術力の高さに驚かされます。

実際の現場では、あのドラマのような短期間で結果が出ないなどの大げさな表現等もあるようですが、それでも日本との差は大きそうな気がします。
今回捕まった泥棒は間抜けで、2つの現場で手を負傷し、どちらの現場でも血痕を残すという間違いを犯しています。
普通の泥棒はこんなことはありません。

ただ、このような泥棒に対しても、ほんのわずかな証拠から犯人逮捕につながる体制、捜査方法、機能が確立されれば、犯罪者がより犯罪を犯しにくい環境ができあがります。
これも大きな面での防犯対策、再発防止策の一環と言えるのではないでしょうか。

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