防犯ブログ
- 犯罪情報
2012年06月11日
鳥取 高い無施錠率 ロックの日に防犯キャンペーン
6月9日は「ロックの日」。
日本ロックセキュリティ協同組合などが定めた「自宅の鍵を見直す日」です。
鳥取は自転車や住宅などの無施錠率が全国平均を大きく上回っており、施錠に関する意識が低いと言われています。
県警や県、同組合鳥取支部は同日午後1時から、鳥取市晩稲のイオン鳥取北店周辺で街頭キャンペーンを実施し、防犯意識の向上を呼びかけます。
県警生活安全企画課などによると、昨年の県内の刑法犯認知件数4941件のうち窃盗犯は3799件で、7割以上を占めます。
窃盗の被害で無施錠だった割合は、
▽車上狙い77・4%(全国平均41%)▽自動車盗79・2%(同25・3%)▽自転車盗68・9%(55・9%)。
無施錠率はいずれも全国平均を大きく上回っており、県民の施錠に関する意識は低いことが分かります。
施錠は実際に被害を防ぐことにつながるのでしょうか。
鍵と錠のプロで「かぎや鳥取」(鳥取市徳尾)の池島正裕さん(56)は「現在の住宅用の鍵はかなり防犯機能が高いため、ピッキングは困難。鍵をかけるだけで防犯効果はある」と言います。
池島さんによると、ピッキング被害の増大を受け、ピッキング対策が施された「ロータリーシリンダー」錠が約10年前から一般化。ピッキングが困難になり、安全性が向上しました。
しかし、旧型の「ディスクシリンダー」錠は、錠前の知識と必要な工具があれば、5分以内に解錠されてしまう可能性が高いため、まだ同タイプを使用している住宅には付け替えを推奨しています。
ただ玄関を施錠すれば安心というわけではありません。
昨年の県内の侵入窃盗(空き巣、忍び込み、居空き)は253件でしたが、表の出入り口からの侵入は75件のみ。
ほかは縁側やベランダ、窓などから侵入しています。
池島さんは「正面突破が難しくなったことで、窓や縁側などから侵入するケースが増えた」と分析しており、
▽窓に補助錠を付ける▽玄関近くにセンサーで反応する電灯を付ける▽犯人の足音が響くよう玄関付近に砂利をひく--など、「犯人が嫌がる」状況を作り出すことも大切だと説いています。
主な鍵の専門店では、防犯対策の相談に応じており、錠の写真を持参すれば、新型か旧型かを教えてもらえます。
問い合わせは▽かぎや鳥取(0857・21・9200)▽くらよし防犯センター(0858・22・0678)▽米子キーサービス(0859・22・6900)。
<毎日新聞 6月9日(土)15時51分配信より>
鳥取県は、自転車、住宅ともに窃盗被害に遭った場合の無施錠率が高いということです。
もともと犯罪、特に窃盗があまり起こらない地域だったため、県民の施錠しなければならないという防犯意識が低いのかもしれません。
また、地域の住民同士の交流があり、無施錠であっても、隣人がきちんと不在時の対応をしてくれ、不審者を寄せ付けない雰囲気があったのかもしれません。
しかし、地域によっては、過疎化、若者が都会に出ていく、少子化などの要因で、人と人とのつながりが薄れつつあるのかもしれません。
都会と同様、隣に引っ越してきた人がどんな人か全く知らないということもあるでしょう。
誰が誰だか分かりませんから、例えば犯罪者が下見を行っていたとしても、犯行後に逃走していても、顔を見られて気付かる可能性が低くなります。
当然、防犯カメラの設置率も低いでしょうから、仮に犯人らしき者が分かっても、映像での特定や足取りを確認することが難しくなります。
今、犯罪が起こった際、まず確認されるのが現場に防犯カメラが設置されていたかどうかです。
現場にはなくとも、現場近くのコンビニやATM、駅などに設置されている防犯カメラの映像がすぐに報道されます。
犯人もその点は分かっていますから、逃走経路等も考えているはずです。
JRや地下鉄は防犯カメラの設置率が非常に高いので、バスや自転車等で逃走をはかります。
逆に防犯カメラが設置されていない田舎などは、絶好の逃げ場になるのです。
殺人犯が変装し、田舎に逃げ込み、しばらく生活するというニュースもありました。
田舎での人と人とのつながりという強力な防犯対策が崩れつつある今、狙われるのは田舎です。
金融機関等が少ない地域だと、タンス預金として家に大金を置いているケースも多いでしょう。
これも狙われるポイントとなりえます。