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2012年06月14日 テニスのナダル選手 腕時計盗んだホテル従業員逮捕

【パリAFP=時事】今年のテニス全仏オープン男子シングルスの覇者ラファエル・ナダル選手(スペイン)が大会期間中、宿泊していたパリ市内のホテルから30万ユーロ(約3000万円)の高級腕時計を盗まれた事件で、パリ警察筋は13日、ホテル従業員の男を逮捕したことを明らかにしました。
男の供述に基づき、腕時計も無事発見されました。

逮捕されたのはホテルのバーテンダーで、アクセス・カードの記録から、ナダル選手の部屋に侵入していたことが判明。
犯行を自供し、パリ郊外の時計の隠し場所に警察を案内しました。 
<時事通信 6月13日(水)22時22分配信より>

ホテルの従業員が宿泊客の部屋に侵入し、金品を盗み出しました。
宿泊中でも、清掃目的、ルームサービスなどで従業員が部屋の中に入ってくることはあります。
外出中に無人の状態でも入ることがあるのかもしれません。
これはホテル側との信用で成り立っていることです。

ホテル側が部屋のキー(カード)を持っているのは当然です。
部屋の中に入ってくるのも宿泊客が了解した上でのこととなります。
ナダル選手ほど世界的に有名な人が宿泊するとなると、おそらく高価な金品を置いているだろうと考えるのが普通です。
ホテル側としては、その金品も含めて宿泊中は守る義務のようなものもあるのではないでしょうか。

外部の侵入者対策は当然ですが、今回のような内部犯行は論外です。
ホテルの信用・イメージを大きく損なう問題です。
犯行を行ったのは個人だから、ホテルの責任ではないとはとても言えません。

どんな人間を雇っているのだ、どんな社員教育を行っているのか、と批判を浴びるでしょう。
全仏オープンの会場近くの高級ホテルでしょうから、大会期間中は外国からも多くの観光客が利用しているのでしょう。
ナダル選手の高級時計が盗まれたホテル、これはテニスファンから見ればちょっと興味を引くフレーズかもしれませんが、その他多くの人から見れば、自分は泊まりなくないと思うはずです。
この損なわれた信用・イメージを元の状態に戻すのは大変です。
再発防止策を含めて具体策を打ち出し、そのような犯罪が二度と起こらないということを世間にアピールし、認識してもらうまでには長い時間と多額の費用(防犯対策と広告宣伝)が掛かることでしょう。

窃盗犯罪は単なる物が盗まれる、壊される、失われるというだけではありません。
目には見えないイメージや信用、情報なども大きく変化します。
大手の企業になればなるほど、この目に見えないものをアップさせる、良くさせるために多くの人が努力しています。
無くす、失うのは簡単ですが、増やす、伸ばすのはとても大変です。
そのような万が一の事態を避けるためにも、事前の防犯対策を行うことです。

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