防犯ブログ
- ひったくり
2013年12月12日
飲食店での料金窃盗 防犯カメラが捉えた犯行の一部始終
佐賀県太良町のカニ料理店で先月起きた窃盗事件の一部始終を、防犯カメラがとらえていました。
先月23日、家族とみられる8人のグループが食事をし、料金は3万5700円でした。
グループの男1人がレジに近づき、料金の一部、1万5000円を現金で支払いますが、この時男は「残りは母親が支払う」と従業員に伝えました。
約30分後、その母親とみられる女がレジに来ると、男が先に払っていた1万5000円を伝票ごとポケットの中に入れました。
その後、従業員が戻ってきて伝票を探しますが、女は何食わぬ様子で従業員を見ている。従業員は仕方なく、残りの2万円余りを受け取りました。
この店では過去に無銭飲食があって以来、店内8か所に防犯カメラを設置していました。
警察は窃盗事件としてこの女を含めたグループの行方を捜しています。
<日本テレビ系(NNN) 12月3日(火)20時58分配信より>
年末になると必ずと言ってよいほど、「防犯カメラが捉えた犯行」「衝撃映像」などの宣伝文句のテレビの特番が放映されます。
日本だけでなく海外も含めて起こった様々な事件・事故・ハプニングなどの防犯カメラが記録した映像を紹介する番組です。
一般の住宅や普通の会社での映像もありますので、それだけ防犯カメラが一般的になり、特別なもの、お金持ちだけが設置する特殊なものではなくなってきている証とも言えます。
今回の事件では、防犯カメラ8台が設置されたカニ料理店での窃盗の犯行を一部始終捉えていたという内容です。
それだけ防犯カメラが設置されている中で、このような犯行が行われたのは珍しいように思います。
普通は犯行を行う際、現場の状況を確認した上で実行に移します。
防犯カメラが設置されていれば、=映像が記録され、自分の犯行だと後でばれてしまう危険性があり、犯罪者は嫌がります。
また、侵入時においては、防犯センサーや警報ベルなどが設置されていれば、それらが反応して周囲に気付かれることを避けます。
これらが防犯対策における抑止効果、つまりその場での犯行を思い留まらせる効果です。
犯罪者は犯行の成功確率を重視します。
この成功確率は、金品を得るということだけでなく、無事に現場から逃走し、そしてその後、警察が捜査を行っても自分の犯行だとばれない確率も含まれています。
大金を得ても、その後で捕まってしまっては意味があります。
これらを総合的に判断し、自分のターゲットを決めます。
ターゲットとして、リスクがあると判断した場合は、すぐに別のターゲットを探します。
つまり、防犯対策をしていない、無防備な家を探し、そちらで犯行を行う方が、自分にとってのリスクが軽減されるからです。
この考えを逆手にとったのが、この事前の防犯対策実施による、抑止力の効果となります。