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2014年04月04日 スマートフォン 東海3県で大量盗難2000件以上被害総額1億3500万円

◇大半はiPhone「5s」と「5c」

愛知、岐阜、三重の東海3県の携帯電話販売店で、スマートフォン(多機能携帯電話)の盗難事件が多発しています。
昨年12月から今月29日までに、少なくとも計2030台が盗まれ、被害総額は1億3500万円を超します。
被害の大半は米アップル社の「iPhone(アイフォーン)」の最新機種「5s」と「5c」。
アイフォーンは盗品を使用できないよう国内では対策が取られており、専門家は「犯行グループが海外へ転売しているのではないか」と指摘します。


愛知県内では昨年12月~今月29日、名古屋市や春日井市、豊橋市などで、未遂を含め延べ26店舗が被害に遭いました。
県警によると、いずれも閉店後に出入り口や勝手口をバールなどでこじ開けて侵入し、警備員が駆けつけるまでの数分間に、スマートフォンを車に積み込んで逃走する手口でした。
顔を隠した複数の男が防犯カメラに映っていたケースもありました。


人気のアイフォーンを狙った窃盗事件は全国で起きていますが、最近は東海地方に集中しており、岐阜県と三重県でも各3件発生しました。
2月13日には、一晩に愛知県稲沢市と、近接する岐阜県大垣市、同県羽島市の3店舗で被害が出ました。
岐阜県警幹部は「高速道路や幹線道路沿いに移動しながら犯行を繰り返しているのではないか」と推測します。

愛知県警の捜査関係者は「道路交通網が発達し、広い地域を犯行のターゲットにできる東海地方が狙われている可能性がある」と警戒しています。


◇SIMロック解除 海外に転売か

国内の通信各社は、盗まれた機種の端末識別番号を登録し、自社での使用停止の措置をとっています。ただ、自社でしか使用できないよう制限する「SIMロック」を解除すれば、他社での端末の利用は可能です。
しかし、端末を国内の中古品店に大量に売りさばく時には、身分証などの提示が必要で、犯人にとっては身元を特定される恐れが高くなります。

携帯電話に詳しい青森公立大の准教授(モバイル社会論)は「アイフォーンは世界的に人気があり、SIMロックを外せば海外でも使用可能だ。盗まれた大量のアイフォーンは海外に転売されているのだろう。組織的な犯行の可能性も考えられる」と指摘しています。
<毎日新聞 3月30日(日)11時0分配信より>


世界的に人気が高いアップル商品、日本でもアイフォーンの人気は群を抜いています。
それだけ人気が高いということは需要が高く、転売するときも高く売れることを意味します。

これまでに発生した事件の手口は、典型的な泥棒の手口と言えます。

〇 閉店後の犯行・・・店舗は無人(=有人のところは狙わない)

〇 出入り口や勝手口をバールでこじ開けて侵入・・・一般的な侵入手口

〇 警備員が駆けつけるまでの数分間に逃走・・・犯行の短時間化が進んでいます(=事後の防犯対策では遅い!)

〇 防犯カメラに映る・・・防犯カメラに映ってしまうのは承知のうえでの犯行(=リスクと比較して得られる物が大きい)

〇 複数の男・・・外国人などの窃盗グループが組織的に犯行を計画(=しっかりと役割分担を)


これらの情報を総合すると、一つの防犯対策だけでは犯行は防ぎようがないことが分かります。
それを突破されても次の対策、また次の対策というように畳み掛けてプレッシャーを与えなければなりません。
また、侵入して盗み、逃げ出すまでは数分間という短時間の犯行ですから、建物に侵入されてから動作する防犯対策では遅いように思います。

建物ではなく敷地内に侵入したら作動するシステム、室内の侵入者を検知したら霧を噴射し視界を遮りそれ以上の犯行を継続させないフォグガードシステムなど、よりアクティブで進化した防犯対策が効果的です。

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