防犯ブログ
- 窃盗
2016年12月07日
関西で急増 コインパーキングの精算機焼かれる
コインパーキングの精算機を壊して現金を狙う窃盗事件が関西各地で続発しています。
大阪を中心に、兵庫の都市部でも被害が確認され、兵庫県警の捜査員は「ジュースやタバコの自動販売機に比べ、一定の売り上げが見込めるためではないか」との見方を示します。
運営会社は現金被害に加え、修理や防犯対策の出費も余儀なくされ、頭を悩ませています。
8月上旬、尼崎市に住む自営業の男性(39)はドリルの音で目が覚めました。音がするのは、自宅横に所有するコインパーキングの方向。「工事かな」と思ったようですが、時刻は午前5時前。外へ出ると、マスクに帽子姿の男が車を急発進させました。間一髪で現金が盗まれるのは免れましたが、精算機の鍵部分が壊されていました。
大阪や兵庫でコインパーキングを管理運営する「イチネンパーキング」(大阪市)によると、被害は今年6月ごろから急増。昨年度は1年間で15カ所でしたが、今年は4~10月に西宮、芦屋市など県内8カ所を含め、計58カ所が被害に遭いました。
中には壊されたのが背面の一部だったため、気付かずに数日間紙幣を抜き取られた被害も。同社の社長は「部品交換や休業に伴う損失もある」と憤り、この間の損害は総額2千万円を超えました。
県警によると、コインパーキング精算機を対象にした被害件数はまとめていませんが、同様の事件が多発する大阪府では、府警の集計で6月に約140件の窃盗事件が発生。以降も月40件前後のペースで推移しています。
手口としては、深夜から未明にかけ、主に駐車場の奥に設置された精算機が荒らされます。鍵の周辺をバーナーで溶かしたり、電動工具で背面を切ったりしてこじ開けるケースが目立ちます。
イチネンパーキングは自衛策として、精算機の周囲にこじ開けるのを防ぐ金属棒を複数取り付け、売り上げも小まめに回収する。業界団体「日本パーキングビジネス協会」(東京)の担当者は「極めて短時間の犯行で、集金のタイミングを把握している可能性もある」とみています。
<神戸新聞NEXT 11/24(木) 7:30配信より>
コインパーキングに防犯カメラを設置するところが増えています。
自動車の盗難防止・いたずら防止対策や精算機の現金の盗難防止対策が目的でしょう。
ただ、泥棒側としても防犯カメラがついていることは想定内でしょうから、自分の顔が映らないようにマスクや帽子を深くかぶるなどし、またカメラの死角を狙って犯行を行います。
自動販売機に比べ、コインパーキングの精算機の中には現金が多く入っているようです。
都会だと1回の駐車で数千円料金が掛かるところもあるでしょうから、それにスペース分の台数を掛けると相当な金額になります。
自動販売機と精算機、どちらもこじ開けたり、破壊する手間を考えると、精算機の方が得られる現金が多いので人気なのかもしれません。
防犯カメラがついていないとさらに狙われやすくなります。
深夜のコインパーキングに普通は人はいません。
酔っ払った人がそのまま運転することは少ないでしょうし、そこまで遅くなったら車はそのままにして翌朝以降とりにくるでしょう。
車を出す人も停める人も少ないということは、ほぼ無人状態が長く続くということです。
これは犯罪者にとって窃盗を行う絶好の時間帯になります。
破壊されにくい精算機、現金が取り出しにくい精算機、無理やり開けようとするとセンサーが発報・通報する精算機を開発・導入するなど、防犯カメラ+アルファの対策が必要になってきています。