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2017年12月22日 犯罪者の高齢化進む 検挙者数初の2割越え

法務省は17日、昨年の犯罪件数や傾向をまとめた「犯罪白書」を公表した。
刑法犯の認知件数は14年連続で減少し99万6120件(前年比10万2849件減)。戦後初めて100万件を下回った。検挙人数も22万6376人(前年比1万2979人減)で戦後最少を更新したが、65歳以上の高齢者が初めて2割を超え、犯罪の減少傾向が続くなか、高齢者犯罪の増加が目立った。

白書によると、高齢者の刑法犯の検挙人数は昨年、4万6977人で全体の20・8%。
20年前(1997年)は全体の4・1%だったが、00年代に急増後、高止まりの状況が続く。高齢者の検挙人数を罪名別にみると「窃盗」が約7割を占め、3万3979人。全世代では5割程度で、高齢者に顕著だった。傷害と暴行が1割強で計5823人。

昨年、刑務所に入った受刑者は前年比1072人減の計2万467人で戦後最少だった。このうち、高齢受刑者は2498人。15年中に刑務所を出所した人について追跡調査したところ、高齢者は23・2%が昨年末までに再び受刑していた。受刑者全体では18・0%だった。

一方、白書は昨年6月に始まった刑期の途中で出所させる「刑の一部執行猶予制度」の適用についても調査。「一部猶予」が裁判で確定した人は、昨年1年間で855人。出所者はまだいないという。
<11/17(金) 11:56配信 朝日新聞デジタルより>

刑法犯の認知件数は14年連続で減少しているということです。
これは非常に喜ばしいことですが、その割りには暗い犯罪のニュースが多いような気がします。
実際の治安状況と自分が感じている治安状況(体感治安)に差があるとよく言われています。

窃盗等の犯罪は減っていますが、殺人などの凶悪犯罪は増えており、一般の人は犯罪が減っているという印象を受けていないということでしょう。
確かに座間の9人連続殺人事件等のインパクトは強く、それだけで不安に感じる人が多いのでしょう。

犯罪者における高齢者の犯罪が増えているということですが、そうなると犯罪の質や種類、手口なども変化するでしょう。
例えば、工具を使用しての侵入窃盗等は徐々に減るのではないでしょうか。
侵入するのに手間や時間、道具が掛かりますし、また、万が一の場合に逃走することを考えると瞬発力が落ちた高齢者には不向きかもしれません。

高齢者に向いていそうな犯罪として思いつくのが万引きです。
お客さんとしての入店には何も必要ありませんし、防犯カメラの有無や店員の隙をいかに突くかが成功の鍵となります。

また、我々の考え方も変える必要があるでしょう。
これまでは高齢者と犯罪を結びつける考え方は一般的ではなかったと思いますが、これからはそうとは言えません。

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