防犯ブログ
- 防犯カメラ
2019年10月25日
都市部で増加する防犯カメラ 過疎地で膨らむ不安
駅や商業施設、マンションの玄関...。至る所に設置され、私たちをじっと見つめる防犯カメラ。正確な統計はないが、その数500万台と言われる。日本で増え続ける「目」、気にしたことはありますか?(山脇未菜美)
「ヨーイヤサージャ」「エッサッサ」
4日、兵庫県三田市北西部の大川瀬。収穫前の稲穂が揺れる山村に、元気な掛け声が響いた。
この日は地元の神社の秋祭り。
氏子ら約30人が真っ赤な布団だんじりを引いて地域を巡った。
が、休憩中、一人の男性(62)がビール片手に嘆いた。
「昨日、祭りの準備で神社のそばに車を置いていたら盗みに遭ったんや。たった1時間の隙にやで」
男性は3日午後4時ごろ、神社の社務所横トイレに車を駐車。約1時間後に戻ると、助手席の窓が粉々に割られ、財布や通帳が入ったかばんを盗まれていた。近くに防犯カメラはなく、犯人はドアに触れていないと見られ、痕跡は残っていなかった。
大川瀬は三木、加東、丹波篠山市に隣接し、山に囲まれて田園が広がる集落に250世帯525人が暮らす(9月末時点)。少子高齢化による人口減少で「人の目」も減る中、防犯カメラはほとんどないという。
防犯カメラの効果はめざましい。6月、大阪府吹田市の交番前で警察官が刺されて拳銃を奪われた事件は、周辺のカメラの映像を追う捜査で容疑者を逮捕。死角の減った都市部では窃盗や空き巣が年々減っているという。
「今後、防犯カメラがない過疎地域が狙われる可能性は十分にありますね」とは捜査関係者。9月に山梨県のキャンプ場で行方不明になった女児は、今も防犯カメラの手がかりもなく捜索が難航している。死体が山間に遺棄される事件も後を絶たない。ただ、過疎地に防犯カメラを置くのは費用効率が悪く、設置する難しさがあるという。
「知ってるもんばっかりで、不審者がいればすぐに気付くと思っていた...」。男性の言葉に、一見のどかに見える暮らしに膨らむ不安と、ジレンマを思った。
<10/6(日) 13:00配信神戸新聞NEXTより>
人口が集中している都市部には防犯カメラが増えていますが、逆に人口の少ない過疎地では防犯カメラを設置する余裕のない自治体や、現在必要性を感じていない個人が多いかもしれません。
これまでは周囲の人のつながり等を防犯対策にも活用していたかもしれませんが、高齢化、過疎化が進むと人のつながりだけではどうしようもない問題が出てきます。
防犯カメラは人の目による監視を補う意味でも効果が高いですが、人が少ない、いないところに設置するのは現実的には難しいと言えます。
防犯カメラだけでは犯罪を完全に防ぐことはできないと言われていますが、防犯カメラの有り・無しは、犯罪者にとっては重要なポイントとなり、無いところより有るところの方が自分の身にとっては危険なことは間違いありません。
記事の中でも触れられていますが、今後、防犯カメラが少ないと思われる過疎地が狙われる可能性が高いと言えます。
防犯カメラの設置はお金も掛かりますし、メンテナンス等の維持費も確保しなければならず、簡単に設置することはできません。
それに代わる防犯対策を何かしら講じる必要があるでしょう。