防犯ブログ
- 子どもの安全対策
2019年11月08日
子供の防犯ブザー所持率 平日約50%、休日約7%に低下
年々高まりを見せる、子どもの防犯教育の重要性。「知らない人に付いていってはダメ!」という一言だけでは、子どもの安全を守りきれない時代になっています。そこで今回は、ホームセキュリティの「ALSOK」が公開した調査結果を元に、子どもの防犯教育の重要性についてご紹介しましょう。
怖い目に遭った子どもは70人に1人
「ALSOK」は2019年8月、全国の小学校のクラス担任教諭815名(担当児童数:21,660人)に対し、小学生の防犯意識に関するアンケート調査を実施しました。この調査は、過去に同社のCSR活動である「ALSOKあんしん教室」を実施したクラスの担任教諭のみ対象とし、「担任の先生に聞く、小学生の防犯に関する意識調査」という形でリリースしています。
まずお話するのは、小学生の危険発生状況について。上記調査によると、登下校中あるいは外出中に「怖い目に遭ったことがある」児童は、21,660人中99人という結果となりました。 およそ70人に1人、全体の1.4%が登下校中などに身の危険を感じています。続けて、以下の回答結果をご覧ください。
Q.(担当する)児童はどのような目に遭いましたか?
・しつこく話しかけられた、つきまとわれた(連れ去り目的以外):44.5%
・声掛けによりどこかへ連れていかれそうになった:24.4%
・強引に手を引かれるなど無理やり連れていかれそうになった:23.4%
・脅迫、暴力行為を受けた:3.7%
・痴漢、わいせつ行為を受けた:2.0%
・その他:22.1%
・無回答:1.0%
児童が身の危険を感じたシチュエーションとして、「しつこく話しかけられた、つきまとわれた(連れ去り目的以外)」が最多に。強引に連れ去ろうとしたり、脅迫・暴力行為を行ったりと、悪質き極まりないケースもありました。なお、「その他」の項目には「写真を撮られた」、「にらまれた」、「靴ひもをほどかれた」などが含まれます。
具体的にどのような場所で怖い目に遭ったのか。もう3つほど、同調査における回答結果を見てみましょう。
Q.児童は、どこで被害に遭いましたか?
・通学路:51.2%
・通学路以外の通路:13.7%
・公園・空き地:11.0%
・公共施設内:5.0%
・駐車場・駐輪場:3.3%
・その他:6.0%
・不明、無回答:9.7%
Q.児童は、どのような時間帯に被害に遭いましたか?
・下校中:47.5%
・外出中(日没前):24.1%
・不明、無回答:15.0%
・登校中:9.7%
・外出中(日没後):3.7%
Q,児童はどのような誘い文句で声を掛けられましたか?
・興味系(タレントにならない? など):37.0%
・不明:31.5%
・その他(一緒に行こう、など):12.3%
・パフニング系:(お母さんが病院に運ばれたから一緒に、など):9.6%
・困惑系(雨が降ってきたので家まで送ってあげる、など):6.8%
・親切系(迷子の犬を一緒探して、など):2.7%
最も危ないのは、下校中の通学路。不審者は「ペットを見せてあげる」、「タレントにならない?」などと、子どもの興味・関心を惹く話題で近づきます。どのような場所・時間・人・言葉が危ないのか。まずは親御さん側が把握する必要があるでしょう。
■子どもだけで過ごす休日も危ない
子どもの身の安全を守る「防犯ブザー(アラーム)」ですが、休日になると所有率が激減します。同調査によると、登下校時の防犯ブザーの所有率が49.6%なのに対し、子どもだけで過ごす休日の所持率は7.2%にまで低下するとのことです。調査結果を要約してお伝えします。
子どもだけで過ごす休日の防犯ブザーの所持率
・繁華街やショッピングセンターへ行くとき:7.6%
・近所の公園や友達の家へ行くとき:10.0%
・お稽古事へ行くとき:7.2%
「外出中(日没前)」は元より、被害に遭いやすい時間帯でした。それにも関わらず、防犯ブザーの所持率が10.0%未満になるのは問題です。登下校時だけでなく、休日にも防犯ブザーを持つ習慣を、我が子に身につけさせるべきでしょう。子どもの外出前に「防犯ブザーは持った?」と、親御さんの積極的な声掛けが必要となります。
インターネット上でトラブルに遭う児童も
同調査によると、回答教員の約3割が「児童に防犯意識を高める授業をして欲しい」という保護者からの要望の高まりを感じています。また防犯教育の重要性を感じているのは、教員側も同様です。約8割の回答教員が「さらなるインターネットのリスク教育が必要」と回答しています。
とりわけ重要視されるのが、インターネットを介した情報発信のリスク。近年はSNSに個人情報を投稿したり、"ネット内いじめ"の加害者・被害者になったりするケースが増えています。それを未然に防ぐべく、インターネットのリスク教育に力を入れる教員が多いようです。また「ALSOK」もCSR活動の一環で"出前授業"を行っています。授業に参加した児童には、覚え言葉で情報発信時・受信時の注意ポイントを教えているようです。
ALSOKによる情報発信時の注意ポイント
・か:顔がはっきり映っていないか
・き:(著作権侵害など)禁止されていることではないか
・く:暮らしている場所が知られてしまれないか
・け:ケータイ番号など連絡先を教えても大丈夫か
・こ:(誰かを)困らせたり、迷惑が掛かったりしないか
ALSOKによる情報受信時の注意ポイント
・あ:会おうといってきた
・く:クリック(タップ)させようとしてきた
・ま:(メールなど)を回すようにいってきた
・が:画像を送るようにいってきた
・で:電話やメールをさせようとしてきた
・た:タダであげるといってきた
これらは、日常生活における防犯にも共通する部分があります。家庭内で取り組める防犯教育としても、覚えておいて損はありません。
まとめ
子どもを巻き込んだ事件・事故は、毎日のように起きています。トラブルに巻き込まれてからでは、遅いのです。大切な子どもを守るべく、家庭内でも防犯教育に力を入れるべきでしょう。まずは、今出来ることから始めてみてください。
<10/12(土) 20:30配信LIMOより>
子供の登下校時(平日)の防犯ブザー所持率49.6%に対し、休日の所持率は7.2%にまで低下するという調査結果です。
例えば誘拐犯が子供を狙うなら、平日ではなく休日を狙うと、防犯ブザーを鳴動させる可能性はかなり低いということになります。
平日だけでなく休日も所持させるための取り組みが必要でしょう。
また、平日の所持率49.6%という数字が高いかどうかという点です。
個人的には意外に高く、二人に一人は所持しているということですので、かなり普及していると感じました。
これは学校側が防犯ブザーを購入し、各児童に提供する形で持たせているのか、それとも必要性を感じた各保護者が購入して児童に持たせているのかによっても印象が異なります。
学校側が購入しているのなら、各都道府県や地域の学校によって方針等が異なっているということですし、保護者側が購入しているなら相当普及していると言えるのではないでしょうか。
防犯ブザーの交換や電池に関しても問題があります。
電池切れ等で使用できなくなった場合、新品を提供するのか、それとも各自で電池交換するのか。
いずれにしてもお金のかかる問題です。
防犯ブザーを提供するための予算を考える場合、購入費用はもちろんのこと、古くなった物の交換や電池交換費用まで考えておかなければなりません。