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2020年07月10日 1年に3度も侵入された家 ネット掲示板に書き込みが・・・

名古屋市昭和区で、2019年から3回も立て続けに同じ住宅に、金銭目的の男らが侵入される被害があった。しかも、その3回の犯人はそれぞれ違うとみられている。

なぜ、同じ住宅ばかり狙われたのか。そこには、私たちも気をつけなくてはいけない驚きの理由があった。

"2020年3月" 3回目の事件
住宅の前に停まった黒い車、降りてきたのは黒ずくめの2人組。
侵入するために使うのか、工具のようなものを手にしている。そして、かがみながら敷地内へ。

これは名古屋市昭和区の住宅に設置された、防犯カメラの映像。
2020年3月に起きた窃盗未遂事件の様子を捉えていた。

被害にあったのは80代の男性。実は「今回が初めての被害ではない」という。

被害にあった男性:
昨年(2019年)の6月5日のことですね。刃物を右手に持って「金があるだろう」と。1回目ですから、これがね。それから続いているから、2件ね

なんと男性宅には2019年6月から1年間に、見知らぬ男が押し入り現金を要求するなどの事件が、3件も相次いでいた。

"2019年6月" 最初の事件
最初は2019年6月。裏庭で作業をしていた男性、物音に気付き振り返ると、勝手口には黒ずくめの男が立っていた。

被害にあった男性:
犯人が立っていて「中に入れ、中に入れ」と。刃物を持ってこうやってるもんですから、これはいかんなということで

実はこの直前、男性の妻が寝室で寝ていたところ、黒ずくめの男が侵入。刃物を突きつけ、こう脅していた。

<黒ずくめの男>
金があるだろう

その後、男は妻を引き連れ裏庭へ。男性が気づいたときには、男の右手には刃物、左手は妻の腕をつかんだ危険な状態だった。

被害にあった男性:
人質を取られとるから、ちょっとやばいなってね。大声で「強盗だ!」って言ったら、バーッと逃げて行った

幸い夫婦にはケガはなく、何も奪われなかった。しかしその後も...

"2020年1月" 2回目の事件
2020年1月には2回目の被害に。

被害にあった男性:
(妻が)「お父さん、お父さん」と呼ぶから、なんだろうなと思ってそっちに出て行ったら、(男が)立っていた

妻が呼ぶ声が聞こえ、男性が駆けつけると、玄関にまた、見知らぬ「黒ずくめの男」が立っていた。

被害にあった男性:
(男は)もじゃもじゃ言っているんだけど、何言ってるのか分からなかったんだけどもね。「110番するぞ!」って言ったら、バーッと逃げちゃった

そして、3回目は...あの黒ずくめの男たちが侵入した事件だった。

度重なる被害を受け防犯カメラを設置したところ、2020年3月、黒ずくめの2人組が侵入する様子が映っていた。しかし、侵入に時間がかかったためか、男らは何も盗らずに逃走。


2019年6月、2020年1月、そして3月。一体なぜ、男性の住宅は3回も狙われたのだろうか。
容疑者の逮捕で、その驚くべき理由が明らかになった。

警察は2020年1月の2回目の事件を巡り、住居侵入の疑いで京都市の塗装工の男(25)と、宇治市の土木作業員の男の2人を逮捕。その後、2人は起訴された。

2人が男性宅に押し入ったきっかけ、それは...

<逮捕された男>
ネットの掲示板で男性の家に大金があると知った

インターネットの掲示板に、男性の自宅に大金があると書き込まれていたと供述したのだ。

過去に、高級家具や美術品などの仕入れ・販売をしていたという男性。時には、数百万円の品を扱うこともあったという。

被害にあった男性:
捕まった犯人が、「(家の)2、3番目の部屋に、黒いかばんに500万とか1000万とかが常時置いてある」みたいなことを(警察に)言ったらしい。ということは、そういう発信している者がいるということじゃないですか。
(Q.実際には現金は?)
ないです!

捜査関係者によると、男性宅で起きた3回の事件は、ネット掲示板を見た、いずれも異なる男らが県外から訪れ、犯行に及んでいたとみられるとのこと。

警察は現在も、2019年6月と2020年3月に男性宅に侵入した男らの行方を追っている。

被害にあった男性:
現金は置いてないから、来てくれても無駄だから来てくれない方がいいよと。早かれ遅かれ捕まるから、止めた方がいいよと

1年のうちに3回もの被害に遭った男性。自宅には催涙スプレーや木刀などを用意し、「また被害にあうのではないか...」そんな不安を抱えながら暮らしている。
(東海テレビ)
<6/6(土) 18:00配信FNNプライムオンラインより>

1年に3度も侵入被害に遭ってしまった家ですが、その理由はネットの掲示板に書かれた「大金を持っている」という情報を信じた犯罪者による犯行でした。

何の根拠がない情報であっても、悪意を持った者がネットの掲示板やSNSで配信すれば、あっという間に日本国内だけでなく海外にも拡散されてしまいます。
一人の悪意ある者が複数のアカウントを使用し、さらに複数のサービスに情報を流すことで、複数の情報源による信頼性の高い情報として偽装することも可能です。

もし、海外のどこかの犯罪者が偽の情報と知らずに信じ込み、複数の犯罪者を連れてやって来るという恐ろしい事態もあり得ることです。
そのようなことは起こらないだろうと多くの人が考えるでしょうが、起こりうる、出来る可能性はあるということです。

そのような嘘の書き込みを防ぐことは一般人には不可能です。
あとはいかに侵入されないかという対策を取るだけです。
防犯カメラやセンサーや威嚇機器を設置し、ここはきちんと防犯対策がされているから侵入するのは難しいと思わせ、その場での犯行を思い留まらせることです。

泥棒などの犯罪者に狙われやすい家というものもあります。
例えば郵便受けから郵便物があふれている、洗濯物が干しっぱなし、窓を開けっぱなし、土台や足場になりやすい物が敷地内に放置されている、一人暮らしで無人の時間帯が多い、防犯システムがついていない、犬(番犬)がいない、高齢者のみ住んでいる、女性のみ住んでいるなど色々な狙われるポイントがあります。
出来るだけそのポイントはなくし、狙われにくい環境を自分で作らなければなりません。

残念ながら今回被害に遭われたお宅は、ネット掲示板に嘘の情報を書き込まれるという、防ぎようものない手口です。
嘘の書き込みや人を陥れる、犯罪に巻き込ませるような情報は自動的に削除できるような仕組みや機関が求められるでしょう。

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