防犯ブログ
- 犯罪情報
2022年07月15日
敵は内にあり? 内部犯行の可能性について
事務所や店舗において、扉やガラスを破壊して建物内に侵入、金品を盗み出す犯罪、これは外部からの侵入者による犯罪です。
一方、敵は社内にも潜んでいる可能性があり、いわゆる社員や関係者による内部犯行という犯罪があります。
上司や部下、同僚たちを犯罪者かもしれないと、疑うことは決して気分の良いことではありませんが、どこの企業においても起こり得る問題です。
内部犯行の種類とは?
- 現金や商品を盗む(窃盗罪、業務上横領罪)
- カラ出張や不正に現金を引き出す(窃盗罪、業務上横領罪)
- 仕入れ先等に個人的なリベート(キックバック)を要求する(詐欺、背任罪、業務上横領罪)
- 意図的な機密情報の流出・漏洩(不正競争防止違反)
- 盗聴・盗撮(迷惑防止条例違反、軽犯罪法違反、電波法違反、電気通信事業法違反)
また、犯罪という意識は低いかもしれませんが、会社の備品や消耗品を許可なく家に持ち帰って使用する行為も「窃盗罪」に当たる可能性がありますので注意が必要です。
内部犯行が起こりやすい企業の特徴は?
- 商品の在庫管理があいまい(少しぐらい盗んでも誰も気付かない)
- 現金の管理があいまい(収支の金額が合わなくても、単なる個人のミスとして片づけられて問題にならない)
- 備品の購入や仕入が不透明(チェック体制が整っておらず、何に必要なものなのか本人以外に把握していない)
- 社員の出張・外出を管理していない(目的不明の出張・外出が自由に行えると、旅費交通費の不正受給ができる)
- 建物内の入退出を管理していない(深夜や休日に入退出できる)
- 事務所内で一人になる時間帯が多い(人の目が気にならなくなり、自由・勝手な行動が増える)
- パソコンやUSBメモリの持ち出しを禁止していない(外部へ情報を持ち出せる)
- インターネットの閲覧制限等を行っていない(会社のパソコンからどのサイトも自由に閲覧できると、個人で利用している「クラウドサービス」に会社のデータを移すことも)
- 社員の離職率が高く、常に人材募集している(他企業からスパイとしての侵入が容易、特にアルバイト)
内部犯行が発覚したときの影響とは?
企業とすれば、単純に金品が盗まれれば物理的な損失になります。
情報流出の場合、顧客情報なら顧客の信用を失いますし、商品情報やノウハウの場合、競合他社へメリットとなり、売り上げや利益を損なう場合があります。
そのような犯罪が発生した企業として、決して良いイメージは持たれませんし、その後の対応によっては大きなイメージダウンになる可能性もあります。
被害に遭った被害者であるにも関わらず、多くの人からは情報を流出した加害者として責められるケースも考えられます。