防犯ブログ
- 防犯対策
2022年09月02日
防犯カメラでは防げない犯罪
東京・上野の宝石店でネックレスなど1265万円相当が盗まれた事件で、犯行グループの指示役とみられる男が逮捕されました。犯行時間は、わずか3分だったということです。
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1000万円以上の貴金属などを盗んだ疑いで逮捕・送検されたのは、飲食店従業員の容疑者(24)です。15日朝、容疑者は警視庁荒川署でカメラを気にしながら、車に乗り込みました。
事件が起きたのは今年5月でした。当時、現場となった店舗を訪れて2階を見ると、窓を覆った広告のシートが破れ、窓ガラスは大きく割れていました。
警視庁によると、被害にあったのは東京・上野の宝石店で、指輪やネックレスなど29点、販売価格1265万円相当が盗まれました。犯行時間は、わずか3分だったといいます。
この事件では、すでに30代の男と実行役の少年が逮捕・起訴されていて、安島容疑者はこのグループの指示役とみられています。
調べに対し容疑者は「リスクの大きな事件だと思ったので、参加していません」と供述し、容疑を否認しているということです。
現場周辺は同様の窃盗事件が相次いでいて、警視庁はこのグループによる犯行とみて調べを進めています。
<7/15(金) 20:42配信 日テレNEWSより>
防犯カメラの設置は、泥棒に対して非常に効果の高い防犯対策として知られています。
さらに、犯人の特定、犯行の証拠、犯罪の抑止力、監視、管理など用途が多岐にわたっています。
何か犯罪が発生したら、現場および周辺に防犯カメラが設置されているかどうか、にまず注目されるほど重要な存在です。
カメラがついているからこの店に侵入するのはやめておこう、と泥棒が別の場所に移るのは、防犯カメラが犯罪の抑止力として効果を発揮した場合です。
この場合、泥棒は考えただけで犯行は実行していないため、当然警察に逮捕されませんので、具体的にどのくらい発生しているかは分かりません。
そのようなケースも多いと思いますが、泥棒が防犯カメラがついていることを知った上で、自分の映像が記録されることを理解した上で、それでも犯行を行う場合があるのです。
防犯カメラがついていても狙われる業種
それが宝石店、ブランド品取扱店、ガソリンスタンド、ATM、パチンコ店(景品交換所)など大金や高価な商品を置いているところになります。
多少の危険性(リスク)は冒しても、それでも一攫千金で犯行を試みることがあります。
犯行が失敗する可能性はある、しかし、うまくいけば数百万円、数千万円の金品を得られる可能性がある。だから一度チャレンジしてみようと考える泥棒がいるのです。
残念ながら、防犯カメラがついていても、泥棒の被害に遭ってしまうという結果になることがあります。
タイトルの「防犯カメラでは防げない犯罪」の意味するところです。
防犯カメラ+アルファの対策
それでは大金や高価な商品を置いているところはどのように対策を行えば良いのでしょうか。
防犯カメラ+アルファの対策が必要になります。
- 防犯システムとの連動(侵入者をベルなどで威嚇・撃退します)
- 商品の保管ケースを破壊されにくいものとし、壊して取り出すのに時間が掛かるようにする
- それ以上の犯行継続を不可能にさせる(侵入者に霧を噴射し、視界を遮断)
- 損害保険に加入する(保険会社による補償)
- 警備員の駆けつけや従業員により見回り(記事にある宝石店では3分の犯行ですから、それまでに現場に来られるかどうか・・・)
犯行を行いにくい環境
防犯カメラに上記の対策を、一つだけでなく複数行うことで、泥棒にとって、より犯行を行いにくい環境となります。
しかし、金目の物があるところでは、相応の防犯対策を行っていることは泥棒も当然知っていますから、彼らがその気になれば、どのようなところにおいても被害に遭うことを100%防ぐことはできません。
また、泥棒だけではなく、テロリストや暴漢などに対しても防犯カメラだけでは犯罪を防ぐことができない場合があります。
元首相の狙撃事件を見ると分かりますが、犯罪者が自分はどうなってもよいと捨て身で来られると、犯罪を防ぐ側からすれば脅威となります。
万全の対策は存在しないことを認識するべきでしょう。