防犯ブログ
- 侵入手口
2022年09月22日
プロの泥棒、アマチュアの泥棒の違いとは?
阪神間の民家に侵入し、現金などを盗んだとして、兵庫県警捜査3課と伊丹署などは4日までに、窃盗などの疑いで、伊丹市の塗装作業員の男(23)=窃盗罪などで公判中=を逮捕、送検した。
同課は、1~4月の間に宝塚、伊丹、川西市などで起きた窃盗や住居侵入の被害18件(被害額計約250万円相当)を裏付けたとしている。神戸地検伊丹支部はうち1件を起訴した。
起訴状によると、男は4月16日深夜から翌17日早朝の間、伊丹市鴻池の民家に侵入し、現金約4万4千円や切手21枚(計約3023円相当)などが入った財布を盗んだとされる。県警の調べに「金が欲しかった。知人に飲食代などをおごりすぎてなくなった」と容疑を認めている。
同課によると、被害に遭ったのはいずれも玄関扉や窓を施錠せずに就寝していた民家だったという。
<8/4(木) 17:39配信 神戸新聞NEXTより>
就寝中に侵入された民家18件のうち、玄関扉や窓が無施錠のところばかりが被害に遭っています。
侵入時に施錠されていることが分かった時点でその場での犯行はあきらめ、別の侵入先を探したと思われます。
「アマチュアの泥棒」とは?
今回捕まった男は、「アマチュアの泥棒」に分類されると言えるのではないでしょうか。
23歳という年齢から泥棒歴は浅そうですし、無施錠の民家ばかりを狙ったということは、施錠されているところへ侵入する手段(道具・技術)を持っていなかった、とも考えられます。
無施錠というのは泥棒にとっては最高の環境であり、特殊な技術や経験がなくても、誰でも(素人でも)容易に侵入することができます。
注意が必要なのは、侵入時に家人と遭遇した場合の対処法ぐらいでしょうか。
恐ろしいのは、家人と遭遇した際、興奮状態から逆上して、家人を傷つけるような事態になり得ることです。
また、可能性は低いでしょうが、犯行後に侵入先を放火し、証拠隠滅を図ろうと考える危険な泥棒もいるかもしれません。
「プロの泥棒」とは?
「プロの泥棒」なら、施錠された扉や窓を開錠したり、破壊したり、建物の二階部分から侵入したり、様々な状況に対応することが可能です。
また、プロの泥棒だからこそ、侵入に時間が掛からない無施錠のところばかりを狙うことも考えられます。
彼らとしては、長期間に渡って犯行を継続(成功)させることが重要になります。
一攫千金の犯行よりも、細く長く犯行を行うことを重視しているような気がします。
危険を冒すことで、捕まる可能性が高まることは極力避けるでしょう。
その意味でも防犯カメラや防犯システムの存在は、泥棒にとっての天敵と言えます。
それらが設置されているところは、下見時、侵入時、どちらの場合でも避けるのは当然でしょう。
ただ、防犯対策がしっかりしているところほど高額な金品を置いており、それらを盗める可能性が高いと考え、リスクを冒してでも犯行を行おうと考えるプロの泥棒も存在します。
アマチュアとプロを見分けることは難しいですが、彼らの手口、考え方はそれぞれ異なることは知っておくべきでしょう。
防犯対策
アマチュアの泥棒に狙われやすい家、プロの泥棒に狙われやすい家、それぞれ存在しますが(泥棒が狙いを定めるまで)、どちらにも防犯対策は必要になります。
無施錠という理由だけでターゲットになってしまったことは悔やまれます。
無施錠をやめるという簡単な行為で、泥棒に狙わなかったかもしれないと考えると、本当にもったいないことです。
目立つ威嚇機器を設置している家をあえて狙おうとする泥棒は少なく、それだけで犯行対象から外れるという抑止効果が働いています。
アマチュア、プロ、どちらにも有効な防犯対策です。