防犯ブログ
- 犯罪情報
2022年11月25日
犯罪の時効は必要?
2010年(平成22年)4月27日に公布・施行された改正刑事訴訟法により、死亡事件に関しては公訴時効が廃止されたため、時効が成立することはないようです。
その他の罪に関しては、それぞれ○年という時効が設定されています。
法務省ホームページ https://www.moj.go.jp/KANBOU/KOHOSHI/no31/one.html
諸外国で見ますとアメリカは日本同様、死亡事件に関しては公訴時効がないようですが、イギリスにはそもそも公訴時効という制度は存在しないなど、国によって制度は様々です。
時効という存在が犯罪の抑止力としてどれぐらいの効果があるのでしょうか。
これは犯罪者の心理面あり、数字には表せないため、具体的な実証は難しいでしょう。
また、時効がないイギリスでは犯罪が少なく治安が良いかと言われれば、特に時効の有無が影響しているようには思いません。
ただ、時効がなければ容疑者を起訴できたという実際の事例があることを考えると、日本でもイギリスのように時効というものがなくても良いのではないかと考えてしまいます。
全ての犯罪には時効がなく、罪が明らかになった時点でいつでも逮捕される可能性がある、ということを示すことで、犯罪者に平穏な生活を送らせない、生涯、罪の露見に怯えさせ続けるということはいけないことでしょうか。
時効があることによって、警察や裁判所の証拠や書類保管等に負担があるのであれば仕方がないですが、もし、影響が少ないのであれば、時効がなくなることによって、犯罪の抑止力につながる可能性も考えるべきではないかと思います。
罪を犯しても時効まで逃げ切れば罪に問われないという現状は、被害者が救われず、望ましい状態では決してないはずです。