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2023年01月13日 大河ドラマどうする家康 「天下餅の歌」イメージは変わるか?

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1月からNHKの大河ドラマで徳川家康を主人公とした「どうする家康」が始まりました。


天下餅の歌


 徳川家康のイメージを表すものの一つに、 

 「織田がつき 羽柴がこねし 天下餅 すわりしままに 食うは徳川」

 という歌を聞いたことがあるでしょうか。

 この歌は誰が書いたか分からない風刺の歌(狂歌)のようですが、この様子は享保8年に歌川芳虎という人物が絵に描いており、(徳川家を風刺したことで)幕府の怒りにふれて、手鎖50日という厳しい刑を受けることになったということです。


 「天下」という餅を織田信長がつき、ついたその餅を羽柴(豊臣)秀吉がこねて、出来立ての餅を何もしなかった徳川家康が座ったまま食べた。という内容ですが、
 言い換えると、織田信長が始めた天下統一という事業を、羽柴秀吉が引き継いで完成させたのに、何もしていない徳川家康が我が物にした。
 徳川家康が天下を横取りしたと例えている歌です。


信長、秀吉の失敗を生かす


 しかし家康も子供時代から今川義元の人質になるなど、決して楽な人生を送ってきたのではなく、むしろ苦労の連続であり、この様子を表した絵は正しくないというのが徳川幕府の言い分なのでしょうか。

 私の徳川家康のイメージは、同じく昔の大河ドラマ「葵 徳川三代」で描かれた津川雅彦です。

 権謀術数に長けたタヌキ親父で女性好きという印象が強いですが、信長、秀吉の2人より長く生きたため(73歳という当時では高齢)、漁夫の利を得たという幸運な面もあったでしょう。

 しかし、幸運なだけでなく、自分で薬を調合するなど健康に留意し、信長のように部下に裏切られることのないように警戒し(信頼できるのは身内より家臣)、秀吉のような「関白(成人した天皇の補佐)」という一代限りの華やかな官職ではなく、「征夷大将軍」という長期政権を維持するための官職に就くなど、2人の失敗を生かし、自ら成功へと導いたイメージもあります。

 また、亡くなる前年に豊臣秀頼という目の上のたんこぶを自らの手で滅ぼし、その段階では万全と言える状態にまで整え、次代の徳川将軍(息子秀忠)へバトンを渡すことに成功しました。


失敗から成功へ

 何事においても自ら道を切り開き、成功し続けるということはあり得ません。

 自らが、そして他の誰かが失敗した内容を踏まえ、同じ失敗をしないように注意し、警戒し、そして改良・改善して成功に結びつけようと努力しなければなりません。

 失敗することは誰しも嫌がることですが、マイナスばかりではないでしょう。

 あの失敗があったから別の案件で、別の現場ではうまくいったという経験を持つ人もいるはずです。

 思い起こせば後で笑い話で済ませることができる程度の失敗であれば、失敗するのも悪くないと思います。

 ただ同じ失敗を繰り返していると、成長しない、失敗を生かすことができない人という印象を与えますので注意が必要です。

 「どうする家康」で描かれる徳川家康は様々な場面で選択を迫られ、そして優柔不断で失敗を重ねながら、最終的には成功するという話になりそうですが、今から楽しみです。

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