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2023年02月03日 被害者の声は加害者に通じるか?

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 「この価格は万引きされることを想定してません」...店側は警鐘・啓発を込めてツイート


 高々と積まれた商品はすべて万引き被害品だった。宮崎市内のスーパーがツイッターに投稿した、「一般のお客様を装った万引き量では最高新記録」とする被害報告が大きな反響を集めている。スーパー側に被害状況や、悲痛な思いについて聞いた。


 万引き被害が起きたのは、宮崎市の「ナガノヤ芳士店」だ。

 「これ一回の万引きなんですが、一般のお客様では最高新記録です」

 飲料のダンボール箱が4個、かご2つには大量のペットボトル飲料や食品が詰め込まれている。2日に投稿されたツイートは、約3.4万件のリツイート、19万件以上のいいねを集めている。

 スーパー側は3日になって、補足のツイート。

 「【詳しく訂正】
これ1人(一回)の万引き(刑法第235条の窃盗罪)なんですが、一般のお客様を装った万引き量では最高新記録です。※下の箱もです。万引きの詳しい手順方法は控えさせていただきます。現行犯で確保し、警察に連絡して対処してますが、まだ終わってません。(一部始終の録画映像あり)」と言及した。

 ネット上では驚きの反応が広がっており、「どうやって持ち出したんだ?」「もはや万引きじゃなくて泥棒ですね」「えげつないわ...」「万引きのレベル凌駕してる...」「万引きと強盗の線引きって何」「これは略奪では?」などの声が上がっている。

 スーパー側に取材を申し込むと回答があった。

 今回の総被害額は「ボトルコーヒー、即席スープ、スポーツ飲料など総額1万4千円ほどです」といい、「万引きの詳しい手順は、捜査段階ですので控えさせていただきます」。

 ここまでの大量被害となったことについて、「人目を気にせず堂々と車に積んでるのをカメラで確認して本当に驚きました。絶対に許されない行為だと思います」と答えた。

 そのうえで、「弊社は商品をできるだけお安く販売しておりますが、この価格は万引きされることを想定してませんので、万引きされてしまうと本当に大変です。利益を出すのは本当に大変で、みんな頑張っているのに本当に悲しいです。もちろん、私たちも困りますが、何よりご家族が悲しみます」。切実な思いを明かした。

 ツイートを発信した理由は「心無い万引きが後を絶たないので、警鐘を鳴らす目的でツイートしました。啓発、防止につながればと思います」と説明。

 今後の防止策についても言及し、「従業員がお困りのお客様に声かけさせていただいたり、お困りのお客様がいないかの気配りし、お客様とのコミュニケーションを大事にさせていただきたいと思います」としている。

<12/4(日) 9:43配信 ENCOUNTより>

 被害に遭ってしまった被害者の切実な声を届けることは意味があると思います。

 加害者によっては被害者のことは深く考えずに窃盗などの犯罪行為を行っている者もいるでしょう。

 被害者の実情を知ることで犯行を後悔する者もいるはずです。


 例えば、日頃よく利用しているスーパーで軽い気持ちで窃盗を行った加害者がいたとして、被害者がその盗難被害でどれだけ苦しんでいるかを知れば決して良い気持ちにはならないでしょう。

 被害が深刻で経営が悪化して廃業に追い込まれるなどすれば、常連客の自分にも跳ね返ってきます。

 まさか自分の行いが店をつぶすことにつながるとは考えもしないということもあるでしょう。

 もちろん被害に遭った店がどうなろうと知ったことではない、自分の利益になりさえすればよいと考える犯罪者も多いでしょうから、根本的な改善、解決にはつながらないかもしれません。

 しかし、少しでも再発防止策として効果がある可能性があるのであれば、今後も色々なところで声をあげるべきではないでしょうか。


 被害者が加害者をさらすような行為(今回のようなツイッターなどのSNS上で)に批判をする人もいますが、個人的にはお門違いのような気がします。

 被害者が加害者を誘導して被害が発生したのではなく、加害者が自発的に犯罪行為を行い、被害者は巻き込まれたに過ぎません。

 盗難被害の場合、加害者が100%悪く、被害者に非は全くないと考えてよいでしょう。


 また、「万引き」という呼び方が犯罪意識を低く考えさせるため、「窃盗」という呼び方に変え、より厳罰化にすべきだという一般の人の意見が増えてきました。

 被害者だけでなく、より多くの人が声を上げることで、犯罪者に圧力(プレッシャー)をかけて社会全体の防犯意識を高めることにつながると思います。

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