防犯ブログ

  • 犯罪情勢
2023年05月12日 暴力団の検挙数、初の1万人割れ 構成員の高齢化進む

暴力団員.jpg

 2022年に全国の警察が検挙した暴力団組員や関係者は9903人(前年比15・6%減)で、初めて1万人を下回った。警察庁が23日に発表した。

 利益供与などを禁じる暴力団排除(暴排)条例が各地で施行されるなどして、暴力団勢力が減少を続けていることが背景にあるとみられる。

 警察庁によると、容疑別の割合は、覚醒剤取締法違反21・6%▽詐欺14・4%▽傷害11・5%▽窃盗8・6%▽暴行6・1%――の順に高かった。

 22年末の暴力団勢力は構成員と準構成員を合わせて2万2400人で、12年末(6万3200人)の約3分の1に減少した。

 年代別の割合は、50代30・8%▽40代26・3%▽30代12・9%▽60代12・5%▽70歳以上11・6%▽20代5・4%――で、10代の構成員もいるという。平均年齢は54・2歳で、12年末(47・4歳)から高齢化が進んでいる。

<3/23(木) 10:25配信 毎日新聞より>

 昨年の暴力団検挙数が初の1万人割れで、勢力(構成員+準構成員)は10年前から約3分の1にまで減少しているようです。

 コンプライアンス強化や排除条例の施行などから、昔の良く知られていた「みかじめ料」などの徴収が難しくなり、麻薬など別の収入源を求める傾向にあるかもしれません。

 最近芸能人の麻薬がらみのニュースが多いのも、暴力団による麻薬取引が増えているからでしょうか。

 また、今後は麻薬に次ぐ2位の検挙容疑である詐欺が増えてくる可能性があります。

 組織的な詐欺グループの首謀が暴力団だったとしても何ら不思議ではありません。

 同時に構成員の高齢化も進んでいるようですが、麻薬、詐欺などの犯罪は、高齢者ばかりの暴力団では難しい面も出てきます。

 収益源となる犯罪手口を変えることで、構成員の適正も異なるでしょうし、若返りをはかる可能性もあります。

注射器を打つ人.jpg
 また、「半グレ」という言葉が一般的になってきたように、暴力団に所属しない犯罪集団も出現しています。

 暴力団は弱体化が進む一方、別の犯罪集団(半グレ集団)が増えていることで、日本において犯罪が減っている印象を受けないのはそのせいかもしれません。

 彼らから自分の身を守ることは難しいと思いますが、一方で、一般の人が普通に生活を行っている中で、彼らのような犯罪者と遭遇する機会は少ないと思いますので、それほど心配することはないと思います。

 ただ、一旦彼らとつながってしまうと、関係を断ち切るのは容易ではないと言われます。

 怪しい儲け話(株、仮想通貨の取引など)、興味本位での麻薬やドラッグの使用、明らかな犯罪行為(強盗、詐欺)などを持ち掛けられても決して関わらないようにすべきです。

 彼らが巧みなのは彼ら自身が勧誘するだけでなく、弱みのある者を仲間に引き込み、その知人や友人を勧誘する方法です。

 信用している相手から持ち掛けられると、警戒心が和らぎますし、今後の関係を考えると、無下には断りにくくなります。

 冷たい言い方かもしれませんが、そのような犯罪の臭いのする話に巻き込もうとするような人は友人とは呼べません。残念ですがすぐに関係を断つことをお勧めします。

加盟企業専用ページはこちら