防犯ブログ
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2024年06月04日
急増するカスハラ 加害者の特徴は?
カスタマーハラスメントは「カスハラ」とも呼ばれ、企業に対する理不尽な内容のクレームや不当要求などの迷惑行為を指します。
当社は防犯機器の販売会社なのでカスハラ被害を受ける機会は少ないですが、先日あるお客様の対応に困ったことがありました。
当社とデートクラブを間違えて電話をしてきた女性のようで、電話対応をした社員にその後も何度か電話を掛けてきました。
デートクラブではないのですぐに電話を切ろうとしたり、きっぱりと断る態度が気に入ったのでしょうか。
取り次がなかった別の社員に対しては、きちんと対応しろ、あなたは大学を出ているのか? 殺されるぞなどど脅しのような言葉を投げかけたそうです。
また別の社員が対応した時には、器物損壊がどうとか、訳の分からない言葉を一方的にまくしたてて電話を切ったようです。
再び電話が掛かってくることを恐れ、皆困惑していましたが、カスハラというか営業妨害、ストーカーのような相手でした。
その後電話はピタッとなくなり、今となれば笑い話で済むケースでしたが、そうではないケースが話題になっています。
最近話題になった事例
被害者の特徴
カスハラの被害者の特徴として挙げられるのは、女性、経験が浅い、立場が弱い、サービス業など。
タクシー運転手への暴言はドライブレコーダーに一部始終記録されていましたが、相手が女性であることも暴言がエスカレートした要因の一つかもしれません。
もし相手が自分より腕力が強そうな男性だったら、同じような態度はとらなかった(とれなかった)可能性があります。
自分より弱いと考える者、(多少の暴言には)逆らえない相手に対して、より強く出ることができます。
腕力では勝てない男性に対して、あえて腕力以外で屈服させることで快感を得ようとする者もいますが、度を超えれば相手が反撃してくる可能性がありますので軽はずみな対応はできません。
彼らは自分の方が立場が上だと考え、相手を攻撃することで自分の自尊心を満たしているのでしょうか。
女性に限らず、立場が弱い部下や子供などの年少者、犬や猫など力が弱い者へ自分の力を示したいのかもしれません。
カスハラに留まらず、虐待や暴力行為など犯罪行為に発展する可能性があります。
加害者の特徴
カスハラの加害者の特徴として挙げられるのは、男性、中年、高収入、飲酒など。
共通しているのは、年齢が40代後半から60代、そして男性であるという点です。
彼らの多くは過去にパワハラなどの何らかのハラスメント被害を受けて育った、または身近で目にしてきた年代のように思います。
最近個人的に感じるのは、50代で大まかな線引きができることです。
明らかに考え方が古く、ハラスメントへの意識が低いのは50代、それも男性が多い点です。
彼らにとってハラスメントというものは身近な存在であり、特に珍しいものではなかったのでしょう。
当たり前とまでは言いませんが、そういうものだという諦めの意識が強いのかもしれません。
当社の職場における50代以上の男性の多くがいまだに古い考え方や意識に捕らわれているように見えます。
自分たちの若い頃は、今で言うパワハラ、モラハラ、セクハラは当たり前だった。
それを我慢して耐えたからこそ今がある、傷ついたり、仕事をすぐに辞めたりするのは耐える時間が短いからだ、男のくせに、女のくせにが口癖など。
担当業務を男性、女性で区別したり、営業が上だという意識、派遣社員など正社員以外を軽んじたりする点なども共通しています。
お客様は神様だ、本来の意味
カスハラの根底に、お客様は神様だ、という考え方が根付いていることも問題です。
演歌歌手の三波春夫さんの言葉だと言われていますが、
実際は、「お客様を歌によって、芸によって歓ばせたい」想いが込められていて、
そのためには余計な考えを捨てて、真っ白な心にしなければなりません。それは、まるで神様に祈るときと同じような姿勢です。
これが「お客様は神様のように扱われるべき存在」という間違ったニュアンスで使う人が出てきたようです。
この結果、悪質なクレームをつける顧客が増えてしまう問題(カスハラ)も起こっています。
言葉の由来が放置されて、表面的なフレーズだけが都合の良いように独り歩きしている状態です。
解決策は?
残念ながら各個人の意識が改善しない限り、ハラスメントは撲滅することはなく、全面的な解決は難しい問題だと思います。
ただ世間の考え方はハラスメントに対して今より甘くなることはなく、コンプライアンスも重視し、より厳しくなるでしょう。
これからはハラスメントという言葉は当たり前の言葉になり、いかにハラスメントを行わないかが重要になります。
消極的な解決策ですが、時が経つのを待つことです。
50代以上のハラスメント世代が居なくなれば、加害者の絶対数が減少しますので必然的に被害者も減ります。
彼らが80代、90代以上になれば、逆に自分たちが被害者になる可能性が増すため、自分より弱い存在を探すような余裕はなくなるでしょう。
また、防犯カメラを設置して映像や音声を残すことで、証拠として警察へ提供したり、訴訟の際の有益な情報として活用できるかもしれません。
映像や音声が記録されていることが分かれば、加害者も慎重にならざるを得ません。
それが抑止力になることもあり、結果としてハラスメント被害から身を守ることにつながるはすです。