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2024年08月06日 学校プールの管理、担当教員に任せっきりにしないように 文科省が通知

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 学校プールの水が出しっぱなしになり、多額の損害が出る事案が全国で相次いでいることを受け、文部科学省は10日、プールの管理責任を特定の教員に負わせず、組織的に管理することなどを求める通知を出した。

 給水を止め忘れてプールの水が出しっぱなしになる事案は各地で起きている。今年も6月以降、宮城、大阪、東京、石川の4都府県で少なくとも計約400万円の損害が生じている。昨年は川崎市教育委員会が約95万円の賠償を校長や担当の教員に求め、校長側が払った。

 文科省は通知で、特定の教員が学校プールの管理を任せられ、損害賠償の責任を負う可能性がある中で働く状況は「望ましくない」と指摘。プール管理は「必ずしも教師が担う必要のない業務」と整理されていることも紹介した。

 その上で、教員の負担軽減のために、学校プールの指定管理者制度の導入や民間への委託の検討を求めた。学校で管理する場合は、教員でない管理員の配置や、自動で給水を止めるシステムの導入、複層的なチェック体制の構築など、特定の教員に任せきりにせず、組織的な管理体制を整えることも求めた。

<7/11(木) 19:13配信 朝日新聞デジタルより>

 全国各地で発生している「プールの水出しっぱなし事件」ですが、文部科学省が特定の教員に任せきりにしないように通知を出しました。

 同じような事件は過去にも発生しています。


○ 2023年夏ごろ 川崎の小学校 プール6杯分の水(約190万円)

○ 2024年6月~7月 大阪市の小学校 61時間出しっぱなし(金曜日の正午から月曜日の朝まで)


○ 2024年6月 東京都江戸川区の小学校 20時間出しっぱなし(教員が帰宅してしまう)

○ 2024年6月 東京都江戸川区の小学校 4時間出しっぱなし(2校合わせて約51万円)


○ 2024年5月~6月 石川県小松市の小学校 13日間出しっぱなし(約300万円)


 また、担当教員が水を出しっぱなしにして忘れたのではなく、何者かに故意に水を出しっぱなしにされたケースや学校側の指示ミスもありました。


○ 2023年12月~1月 東京都葛飾区の小学校 何者かがバルブを開けた可能性もあり、警察に相談(約106万円)

○ 2023年8月 横浜市の小学校 3日間の注水ミス(約58万円)

 被害が発生した場合、誰が責任をとるのか? 学校や教育員会、市町村によって対応は異なるようです。

 担当教員が自腹で支払う場合、校長が責任をとって支払う場合、学校側が支払う場合、市町村側で支払う場合など様々です。


 ニュースでも取り上げられていましたが、担当教員が自腹で支払うのはおかしいという意見が多くありましたが、私も個人的にはそう思います。

 教員の授業の準備、生徒の指導、部活動の顧問に加え、今回のようなプールの水管理など様々な雑務が多いことは、世間でも広く知られるようになりました。

 にもかかわらず、薄給や勤務時間の長さ、有給休暇を取得しにくい状況などに加えてこのような事件が起こると、教員のなり手がさらになくなるように思います。

 用務員のような雑務を担当する人を別に雇う、プールの注水状況が分かるようなシステムや防犯カメラで確認するなどの対策を行うべきでしょう。


 また、個人的な意見かもしれませんが、学校ごとにプールを設置するメリットはどれぐらいあるのでしょうか。

 設置費用だけでなく、定期的な点検費、維持費、水道代などを考えると、初期の導入費用だけでなく、毎年の維持費もかなり掛かります。

 夏しか使用しないプールにお金を掛けるのではなく、近くに公共のプールやスポーツクラブがあれば利用するなども一つの案です(冬に温水プールに入れるメリットも)。

 一度の利用人数が限られる、移動に時間が掛かるなどのマイナス面もありますが、少子化などを考えると今後は検討すべきではないでしょうか。

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